FDA 抗肥満薬Orlistatの肝障害で安全性を検討
公開日時 2009/08/27 04:00
米FDAは8月24日、抗肥満薬orlistatの服用患者で肝臓障害の報告があることから、同剤の安全性について現在検討中との早期安全性通知(Early Communication)を発行した。早期安全性通知は、一定の医薬品の安全性についてFDAが検討していることを消費者に告知する手段のひとつ。
FDAは、99年~08年までの間に同剤服用患者で重篤な肝臓障害32例の報告を受けたという。そのうち、入院が必要だった症例が27例、肝不全が6例ある。米国外での報告は30例。頻度の高い有害事象は、黄疸、脱力感、胃痛など。
FDAは、現在、該当メーカーから提出された追加データを検討し、分析を進めているが、現段階では、orlistatと有害事象の因果関係は確立されていない。そのため、服用中の患者には従来どおり服用の持続を求めた上で、肝臓障害などが発生した際には医療関係者に相談するよう呼びかけている。
同剤は、ロシュが医療用医薬品としてXenical、グラクソスミスクラインがOTC(一般用医薬品)としてAlliの製品名で販売している。