95%の医師「治療内容説明した」 45%の患者「説明受けてない」
公開日時 2009/08/27 04:01
アストラゼネカと帝京大学医学部の大田健教授が共同で行った気管支喘息治療の患者と医師の意識調査結果が8月26日に発表され、医師と患者の治療に対する認識のギャップが浮き彫りになった。
調査は3月、インターネットで1200人の患者、150人の医師を対象にそれぞれ別個に行われた。発表によると、80%以上の医師が「喘息は気道の炎症」と説明しているのに対し、説明どおりに認識している患者は約半数。95%の医師が「治療内容は説明している」のに対し、45%の患者が「説明を受けていない」と回答した。
それぞれの回答を多変量解析し、患者の満足度を高めるポイントみたところ、医師からの喘息の病態や治療内容をきちんと説明してもらったうえで、症状が早期に消失し、その状態が長時間にわたり安定的に保たれることにあった。これらから、医師と患者の認識ギャップの改善が必要であることが示された。
発表資料の中で大田教授は、「現状の喘息治療の課題を患者と医師の双方の目から捉えた大変興味深い結果である。アンケート対象患者と医師との間で直接診療行為か行われていないが、今後、診察を受けている患者と医師との間で同様のギャップがあるのか確認してみたい」とコメントしている。