07年９月にまとめられた「緊急提言」に伴い流通改善などに取り組んだ結果、医薬品卸の業績は過去最低を記録した。これまで緊急配送などキメの細かい物流機能の充実で存在感を示しながらMS機能で付加価値をつけてきた日本型卸のビジネススタイルはどのように評価されているのか。本誌はマーケット調査会社エム・シー・アイの協力を得て、求められる医薬品卸の機能と役割を探るため、開業医を対象にどのような役割を望んでいるのかアンケートを実施した。

MSの活動姿勢として最も評価できる卸を聞いた。エリア別（北海道、東北、甲信越、東海、近畿、中国、九州）でみたところ、広域卸ではスズケンが６エリアでトップ３に入るなど目立った。また、地域卸の連携組織である葦の会もぞれぞれのエリアで存在感を見せた。

また、現在のMS活動の満足度については７割以上が「満足」と回答。要求に的確・迅速に応えてくれるなどの回答があった。またMS機能に関して期待しているもので最も多かったのは中核事業である「受注・配送機能」。次いで「価格交渉」「一般的な医薬品情報の提供・回答」と続いた。医薬品情報の提供・回答については、６割弱の医師が期待感を見せており、メーカーが訪問しきれない部分の補完的情報や、中立的でバイアスのかからない情報を求めていると分析できそう。（詳細は９月１日発行のMonthlyミクス９月号）