武田薬品 米国で前立腺がん治療薬「TAK-700」のフェーズ2開始
公開日時 2009/09/14 04:00
武田薬品は9月11日、米国で開発中の前立腺がん治療薬「TAK-700」のフェーズ2試験を始めたと発表した。10年10~12月にフェーズ2を終了させる計画。同剤を開発している武田薬品100%子会社の米ミレニアム社では、前立腺がん治療薬の開発を「非常に優先順位の高いテーマ」に位置づけている。
米国フェーズ2は、一般的なホルモン療法に抵抗性を示し、かつ化学療法を受けていない転移性前立腺がん患者66例を対象にしたオープン試験。主要評価項目は安全性と忍容性、副次評価項目として有効性と体内薬物動態を検討する。
同剤は非ステロイド系の男性ホルモン合成酵素阻害薬。前臨床試験では、男性ホルモンの生成に重要な役割を持つ酵素「17,20-リアーゼ」に強力に結合し、その働きを阻害することが認められた。この作用によって同剤は、精巣や副腎の両方に由来する男性ホルモンの生成を抑制し、抗腫瘍効果を示すという。フェーズ3や申請時期などは未定。同剤の日本での開発計画についても検討中としている。