インフルエンザワクチンACIPの全員接種勧告で市場は拡大?
公開日時 2010/04/01 04:00
米疾病予防管理センター(CDC)の予防接種実施諮問委員会(ACIP)は、従来季節性インフルエンザワクチンの接種を推奨されていなかった18~49歳の健常人にも接種を推奨。ワクチンメーカーにとっては、2010~11年のインフルエンザシーズンでの製品売上に影響を及ぼしそうだ。
WHOの勧告に基づき、来シーズンのワクチンは季節性と新型(A/H1N1)ウイルス株の混合ワクチンとすることから、さらに売上予測は難しくなりそうだ。
英グラクソ・スミスクライン(GSK)の09年のワクチン売上は全体で30%増。内訳は、全世界の売上高は、季節性が3億2900万ドル、新型が13億7800万ドル。米国に絞ってみると、季節性が1億1400万ドル、新型が2億9200万ドル。
英GSKは、10年は09年並みの売上を予想するが、11年以降はインフルエンザワクチンの業績への寄与は不確定と見ている。
サノフィ・パスツールの09年のワクチン売上は15億ドルで、そのうち6億ドルが新型。サノフィ・パスツールは、ACIPの勧告により、季節性・新型の混合ワクチンを多数の国民が接種を求めると予測している。
ノバルティスは、同勧告は接種全体を増加させるメッセージと見て、10~11年シーズンもワクチン市場は活況を呈すると見ている。
経鼻吸収インフルエンザワクチンFluMistを販売しているメドイミューンも同勧告は需要を増加させると期待している。