EMA 新薬承認担当者の利益相反調査を厳格化
公開日時 2010/10/22 04:00
欧州医薬品庁(EMA)は10月14日、新薬承認審査などを担当する科学者の利益相反についてさらに厳格に調査する新ルールを発表した。信頼性・効率性・透明性を一層確保するのが目的で、2011年第2四半期から施行される。
EMAのルールでは、利益相反は、▽直接▽間接▽利害なし――に分類される。各委員会メンバーは、財政的あるいは他の利害について、宣言書を提出する。それに基づき、直接利害がある場合は、最高リスクレベルに分類し、委員会の参加を制限するなどして、公平性を確保する。
従来から科学者に特定企業に利益相反があるか否かの宣言書を提出させている。新ルールでは、担当委員会の指名前に、科学者のスクリーニングを行い、適任でない場合には代替の科学者を探すことに注力するなど、積極的なアプローチを行うとしている。オーファンドラッグの領域など専門家が限定されている場合は、学会などを通じ、代替の科学者を積極的に探すという。
各委員会のメンバーの利益相反の状況をウェブサイトに公開するなど、透明化を進める考えだ。