テバ メルクセローノ傘下のTheramex社買収で婦人科領域を強化
公開日時 2010/11/02 04:00
テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズは10月28日、ドイツのメルク KGaAの医療用医薬品部門であるメルクセローノの傘下でヨーロッパを中心に婦人科領域を展開するLaboratoire TheramexS.A.M社(本社・モナコ)とTheramex S.p.A(本社:イタリア・ローマ)とその関連事業を2億6500万ユーロ(約299億円)で買収すると発表した。
テバ社のShlomo Yanai最高経営責任者兼社長は、今回の買収について「Theramex社の多様な製品群は、アメリカで強力な研究開発部門と製品群を有する我が社の女性健康領域での販売力と製品群強化につながると確信している」とコメント。一方、Theramex社は原薬部門も有していることから、テバ社の柱の1つでもある原薬事業の強化も狙いの1つと見られている。
一方、メルクセローノはTheramex売却により神経変性、癌、リウマチ、内分泌などの重点領域への資源集中を図りたい考え。
買収は遅くとも2011年初頭までに完了させる見込みで、メルク KGaAは買収金額以外にパフォーマンス・マイルストーンも受け取る。また、買収後のTheramex製品の物流に関してはスペイン、ブラジルではテバ社が担当し、その他の地域では従来通りメルクセローノが担当する。
Theramex両社は1999年にメルク KGaAグループ入りしており、両社の従業員数は約300人。現在、50カ国以上で製品を供給しており、両社合算の年商規模は09年で約1億ユーロ(約113億円)。