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【ASHリポート】ファクターXa阻害剤エドキサバン 完全股関節形成術後のVTE予防で優れた効果

公開日時 2010/12/13 06:02

ファクターXa阻害剤のエドキサバンが、完全股関節形成術(THA)後の静脈塞栓血栓症(VTE)の予防において、エノキサパリンと比べ非劣性のみならず優越性も示すことがわかった。大阪厚生年金病院の冨士武史氏が、米国血液学会(ASH)2010年次学会のスペシャル・インタレスト・セッションで12月7日に報告した。二重盲検無作為化多施設試験のSTARS-J-Vから明らかになったもので、出血リスクは同等で、肝機能異常の発生はより低いこともわかった。


◎片側THAを受けた日本人患者610人を対象に血栓予防効果を検討

エドキサバンは、完全膝関節形成術を受けた日本人患者を対象としたSTARS E-3試験で、エノキサパリンと同等の安全性を示す一方で、VTE抑制における非劣性と有効性が既に示されている。今回は、片側THAを受けた日本人患者610人を対象に、血栓予防効果を検討した。


被験者はTHA後1:1の割合でエドキサバン群(30mg QD)か、エノキサパリン群(20mg BID)に割り付けられ、11~14日間投薬を受けた。エドキサバン群は術後6~24時間以内、エノキサパリン群は術後24~36時間以内に投薬を開始。最後の投薬から24時間以内に静脈造影し、その後25~35日間追跡した。


主要評価項目は、症候性と無症候性の深部静脈血栓症(DVT)と肺血栓塞栓症(PTE)の複合とし、副次評価項目は症候性のDVTまたはPTE、近位DVT、症候性および無症候性DVT、症候性および近位DVTまたはPTE、VTE関連の死亡および全死に設定した。また安全性評価項目として、大出血および臨床的に意義のある非大出血を据えた。ベースラインの患者特性は両群で差はなく、年齢は62.8歳、体重57.4kgであった。
 


主要評価項目は、エノキサパリン群で6.9%だったのに対し、エドキサバン群は2.4%で、エドキサバンの非劣性が立証されただけでなく、優越性もあることがわかった(非劣性:p<0.001, 優越性:p=0.0157, RRR 65.7%)。どの血栓塞栓症イベントも無症候性のDVTで、症候性のイベントはDVT、PTEともに、どちらの被験者群でも見られなかった。


大出血はエノキサパリン群で2.0%だったのに対し、エドキサバン群では0.7%(p=NS)と両群に有意差はなく、臨床的に意義のある非大出血と合わせた割合は、それぞれ3.7%と2.6%で、こちらも有意差はなかった(p=0.475)。有害事象の発生率はそれぞれ77.1%と65.0%であった。ALTかASTが正常値上限を3倍以上上回った割合は、それぞれ10%と2.6%で、エドキサバン群ではアミノトランスフェラーゼ値の上昇がエノキサパリン群よりも抑制されていた。


これらの結果から冨士氏は、THA後のVTEイベントの予防において、エドキサバン(30mg QD)は出血イベントを著しく増加させることなく、エノキサパリン(20mg BID)よりも優れた有効性を示すと結論した。

 

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