田辺三菱製薬とノバルティスファーマは12月20日、多発性硬化症治療薬として共同開発してきた「FTY720」（一般名：フィンゴリモド塩酸塩）を日本で承認申請したと発表した。オーファン指定されている。これまで注射剤に限られていた薬物治療で、今回申請された薬剤は経口剤で１日１回投与。

多発性硬化症は、中枢神経疾患で、感覚障害、視神経炎、運動麻痺などが多くの患者でみられ、慢性期には視力障害、易疲労感、認知機能障害が認められ、脱力やけいれんなどの神経後遺症が残ることもあります。四肢の不自由や、車椅子での日常生活を余儀なくされることもあり、厚生労働省の特定疾患にも指定されている。この治療薬は、疾患の再発頻度や症状の悪化を抑え、身体障害の進行を遅らせることが期待されているという。