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武田薬品 DPP-4阻害薬アログリプチン 中国でフェーズ3開始

公開日時 2011/02/10 04:02

武田薬品は2月9日、2型糖尿病に用いるDPP-4阻害薬アログリプチン(国内製品名:ネシーナ)について、中国でフェーズ3試験を開始したと発表した。2012年後半までに試験を終了させ、その後速やかに承認申請する計画。成長著しい中国の糖尿病薬市場で、同社は最主力品のひとつに位置づけるアログリプチンの上市を目指す。

中国における経口血糖降下薬とGLP-1受容体作動薬による市場規模は、2014年で約9億6000万ドルと見込まれている。09年は約4億ドルだったため、09年~14年の5年間の年平均成長率は約20%となる。ちなみに04年~09年の年平均成長率は約30%だった。中国PLA総合病院内分泌科主任医師のChangyu Pan教授によると、「糖尿病は中国で深刻な健康問題であり、新たな治療オプションが待ち望まれている」という。

武田薬品は中国に製造販売会社を持っており、2型糖尿病治療薬アクトスや降圧剤ブロプレス、抗潰瘍薬タケプロンなどともに、アログリプチンを発売する考え。また、今回の中国フェーズ3試験結果を活用して、台湾やフィリピンなどでも申請する計画だ。なお、アログリプチンは現在、日本だけで販売されており、米国では11年末までに追加試験の中間解析結果を提出して12年度中の承認取得を目指している。欧州は12年度の申請を計画している。

 

 

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