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【ACCリポート】OSCAR 高齢のハイリスク高血圧患者へのARBの高用量投与 ARB+Ca拮抗薬と有意差見られず

公開日時 2011/04/06 09:30

 

 

小川久雄氏高齢のハイリスク高血圧患者における心血管系疾患発症抑制効果は、ARB高用量群とARBとCa拮抗薬併用群で有意差がみられず、心血管系疾患を合併例ではARBとCa拮抗薬の併用で高い発症抑制効果を示すことが、「OSCAR」試験の結果から分かった。熊本大学大学院循環器病態学教授の小川久雄氏が4月5日、第60回米国心臓病学会議(ACC)の「Late-Breaking Clinical Trials」セッションで報告した。(4月5日 米国・ニューオリンズ発 望月英梨)
 


ARBの高用量投与は、糖尿病性腎症や、心不全患者における心血管系疾患の発症予防において、高い予防効果があると指摘されている。しかし、ARBの高用量投与と、ARBとCa拮抗薬の併用のどちらが高い効果が得られるのかは明確に分かっていなかった。


試験は、高齢のハイリスク日本人高血圧患者を対象に、高用量のARB投与とARBとCa拮抗薬併用のどちらが、心血管系疾患発症抑制において有用か検討する目的で実施された初めての大規模臨床研究。試験はPROBE法で行われた。登録期間は、2005年6月~07年5月までで、日本国内の134施設から登録された。


対象は、少なくとも心血管系疾患発症リスク(脳血管疾患、心疾患、血管疾患、腎疾患、2型糖尿病)を1つ以上もつ65~84歳の外来高血圧患者で、オルメサルタン20mg/日を単独投与されている1164例。


①オルメサルタン高用量(40mg/日)群578例②オルメサルタン20mg/日+Ca拮抗薬(アゼルニジピンまたはアムロジピン)投与群586例――の2群に分け、治療効果を比較した。主要評価項目は、致死性または非致死的心血管系イベントの複合(脳血管疾患、心血管系疾患、心不全、そのほかアテローム血栓症、糖尿病性微小血管障害、腎疾患)+総死亡。


ITT解析を行ったところ、主要評価項目は、ARB高用量群で58例、ARB+Ca拮抗薬併用群では48例に発生し、ハザード比は1.31で両群間に有意差はみられなかった(95%CI:0.89~1.92、P値=0.1717)。なお、血圧値はARBとCa拮抗薬併用群で、ARB高用量群に比べ、有意に低かった(P値<0.05)。


◎心血管系疾患の有無で最適な治療異なる可能性も


サブグループ解析の結果、心血管系疾患の既往例では、主要評価項目の発生がARB高用量群(405例)では51例、ARB+Ca拮抗薬併用群(407例)では34例で、ARB高用量群で有意に高い結果となった(P値=0.0261)。


一方で、心血管系疾患の既往がなく、糖尿病だけを合併する患者では、主要評価項目が、ARB高用量群(173例)の7例に対し、ARB+Ca拮抗薬群(179例)では14例発生し、ARB高用量群で低い結果となった(P値=0.1445)。


小川氏は、高齢者のハイリスク高血圧患者における治療戦略として「ARB高用量群とARBとCa拮抗薬併用群で有意な差はみられなかった」と結論付けた。その上で、心血管系疾患の既往があるかないか(2型糖尿病のみを合併)により、「2つの治療の効果が相対的に異なる」可能性を示唆した。(修正済み)


 

【訂正】本記事中、「糖尿病だけを合併する患者では、主要評価項目が、ARB高用量群(173例)の7例に対し、ARBCa拮抗薬群(179例)では14例発生し、ARB高用量群で有意に低い結果となった(P値=0.1445)」の記載から「有意に」を削除します。お詫びして訂正します。

 


 


 

 

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