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塩野義・10年度決算 ARBイルベタン苦戦 合剤に押され

公開日時 2011/05/10 04:02

塩野義製薬の手代木功社長は5月9日、同日発表した11年3月期(10年度)決算の説明会で、強化に取り組んでいる国内営業の成果を振り返った。重点的に営業を展開する戦略8品目は売上3割増となったものの、6品目で当初計画に達しなかった。中でも最重要戦略3品の1つのARBイルベタンが対計画比93.1%にとどまったことには悔しさをにじませ、他社の降圧配合剤の攻勢に押されたとの認識を示した。

同社長は、イルベタンの未達が「大きかった」と述べ、理由について「ARBマーケットは(競合が)厳しく、他社が合剤を次々と出し、ノイズを上げられている中で単剤のイルベタンは苦戦を強いられた」と説明した。ただ「価格のコントロールができるわけではないが、マーケットの実勢価は崩したくない。アグレッシブに突っ込んでいくものでもない」とも述べ、丁寧に売っていく姿勢を示した。

同社は、10年度から始めた5ヵ年の中期経営計画では、国内営業を強化する方針を打ち出し、戦略8製品の営業に重点特化。MRの評価も8製品の成果に基づいて行うことになっている。しかし、8品目の合計売上高は583億円の32.3%増だったものの、6品目で計画未達となった。

内訳は、高脂血症治療薬クレストール(対計画比99.2%)、ARBイルベタン(同93.1%)、がん性疼痛治療薬オキシコンチン(同98.3%)、抗生剤フィニバックス(同89.1%)、特発性肺線維症治療薬ピレスパ(同91.8%)、抗インフルエンザ薬ラピアクタ(同15.6%)という状況。目標を超えたのは抗うつ剤サインバルタ(同102.3%)とにきび治療薬ディフェリン(同106.3%)だった。

同社長は09年度決算説明会で10年度目標は「堅め」とうたっていただけに、厳しい結果となった。9日の説明会では8品目に特化した戦略について記者から質問があった。

それに対し同社長は「1年やっただけで、まだ道半ば。外資のように(企業規模は)大きくなく、全ての製品をまんべんなくやれる体制にではない中で、大切な8品目をターゲットとし、(医師に)きちんとお話をしていくことは愚直に続けていくしかない。各月ごと成績(売上実績)を見ると、市場の平均を上回った月は10勝2敗であり、方向性としては正しいと思っている。このまま推進していきたい」と語った。

10年度決算は、戦略品の伸びに加え、アストラゼネカ社によるクレストールの海外販売拡大によるロイヤリティ収入が大きく増えたが、6%強の薬価改定、米国子会社シオノギINCの減収で1.4%の増収にとどまった。利益面では、薬価改定、シオノギINCの減収による売上原価の悪化、震災による特損30億円の計上もあり、48.2%の減益となった。11年度は、米国子会社の減収予想と円高の影響などで微増収を見込む一方、原価を回復させて大幅増益を計画する。

【連結業績(前年同期比)11年度通期予想(前年同期比)】
売上高2823億5000万円(1.4%増)2860億円(1.3%増)
営業利益486億9200万円(10.6%減)580億円(23.7%増)
経常利益451億7600万円(10.6%減)560億円(24.0%増)
純利益200億2600万円(48.2%減)370億円(84.8%増)

【10年度売上高(09年度実績)11年度通期予想、億円】
クレストール290(242)370
イルベタン73(38)105
サインバルタ27(-)55
オキシコンチン96(85)105
フィニバックス36(34)42
ディフェリン32(22)41
ピレスパ28(15)34
ラピアクタ3(6)15
(以上戦略品)
フロモックス219(240)190
リンデロン等外用95(95)92
クラリチン100(90)75
フルマリン75(87)62
ロイヤリティー収入689(570)700
うちクレストール642(500)670

 

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