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薬食審・第二部会 アバスチンの再発乳がん適応 継続審議に

公開日時 2011/08/02 04:02

厚生労働省の薬食審医薬品第二部会は8月1日、 抗がん剤アバスチンに手術不能または再発の乳がんの適応を追加することを審議したが、継続審議となった。抗がん剤パクリタキセルとの併用する形で中外製薬が09年10月に承認申請していたもの。

継続審議となった理由について同省医薬食品局審査管理課の担当官は、「海外フェーズ3試験の再現性に疑義がついたため」とだけ説明、試験名など詳細は明かしていない。しかし、米国FDAの諮問委員会が6月にアバスチン(パクリタキセル併用)のHER2陰性転移性乳がん一次治療の適応について「明確な効果は認められず、出血などの副作用リスクが上回っている」として承認取り消しの勧告をしており、日本でも独自に評価しようという今回の動きにつながったとみられる。

担当官によると、申請データの試験は、主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)で有意差は出ており「試験結果自体をネガティブと見る人はいない」としている。ただ、部会では「その(申請された)試験だけの結果だけでいいのか」「統計処理で過大な評価が出てやいないか」といった意見もあったという。同課は今後、中外製薬の意見を聞きながら、対応を検討するとしている。

この日、部会では季節性インフルエンザワクチンの小児用量を見直すことについても審議し、これらは承認が了承された。日本の用量をWHOの推奨用量に近づけた形で見直すもので、化血研、阪大微研、デンカ生研、北里第一三共ワクチンの4社がそれぞれ申請したもの。了承された用量は、▽生後6カ月以上(北里製品のみ1歳以上)~3歳未満:0.25mLを2回接種、▽3歳以上~13歳未満:0.5mLを2回接種。同省は、今年の流行シーズンに間に合わせるため、正式承認を急ぎたい考え。

医薬品医療機器総合機構で既に承認が了承された「報告品目」は以下の2製品。

【報告品目】(8月にも承認予定)
▽パタノールEX点眼液0.2%(オロパタジン塩酸塩、日本アルコン):0.2%製剤の追加で1日2回にするもの(0.1%製剤は1日4回)。再審査期間は残余期間(平成24年7月25日)。抗アレルギー薬。

▽グレースビッド錠50mg、同細粒10%(シタフロキサシン水和物、第一三共):1回100mgを1日1回投与を追加するもの(現在1回50mgを1日2回)。再審査期間は残余期間(平成28年1月24日)。抗菌薬

6成分の未承認適応の公知申請を了承 保険適用に

1日の部会では、6成分の未承認適応症の公知申請が了承された。同省の特例措置により、この適応症は半年程度かかる正式承認を待たずして、公的健康保険を適用された。了承されたのは次のとおり。

▽注射用ペニシリンGカリウム(一般名:ベンジルペニシリンカリウム、Meiji Seikaファルマ):追加適応「梅毒、化膿性髄膜炎及び感染性心内膜炎の静脈内投与の追加」

▽フラジール内服錠(メトロニダゾール、塩野義製薬):「細菌性膣炎」

▽ラステットSカプセル(エトポシド、日本化薬)、ベプシドカプセル(同、ブリストル・マイヤーズ):「卵巣がん」

▽ブリプラチン注(シスプラチン、ブリストル・マイヤーズ)、ランダ注(同、日本化薬):「胆道がん」

▽サワシリン細粒ほか(アモキシシリン水和物、アステラス製薬)、パセトシン細粒ほか(同、協和発酵キリン):「小児における最大投与量の引き上げ」

▽クラフォラン注射用(セフォタキシムナトリウム、サノフィアベンティス):「小児化膿性髄膜炎における最大投与量の引き上げ」

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