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FDA  小児脳腫瘍治療薬Afinitor Disperzを承認

公開日時 2012/08/31 04:00

米食品医薬品局(FDA)は8月29日、結節性硬化症(TSC)に伴う脳室上衣下巨大細胞性星状細胞腫(SEGA)の小児用製剤Afinitor Disperz(経口懸濁液用エベロリムス錠)を承認した。同剤は小児がん治療薬として開発された初の小児用特定の剤型。


Afinitor Disperzの適応は、1歳以上の小児におけるTSCを伴う、切除不可能なSEGA。同剤承認前には、Afinitorは、3歳以上の小児・成人におけるTSCを伴うSEGAの治療薬として2010年に加速審査の指定を受け、承認されている。Afinitor Disperzは、成人用剤型より小型で錠剤全体の嚥下が困難な小児患者が飲みやすいように少量の水で飲めるよう設計されている。


AfinitorおよびAfinitor Disperzの有効成分であるエベロリムスは、SEGA腫瘍細胞の成長に重要な役割を果たしているmTOR(哺乳類ラパマイシン標的タンパク質)の無制限な活動を阻害することで腫瘍の成長を抑制する。Afinitor Disperzは、希少疾病薬に分類されると同時に優先審査品目に指定され、FDAは6か月で審査を完了した。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRichard Pazdur血液・腫瘍製品部長は、「Afinitor Disperzのように適正な小児剤型は小児の抗がん剤での安全かつ効果的な使用を確保することに役立つ」と同小児剤型の登場を歓迎し、「今日の承認は、薬剤のベネフィットを特徴づけることや小児患者での使用がどうあるべきかということをさらに研究することの価値(の重要性)を示したもの」と高く評価した。


FDAは、Afinitorについては、2009年には成人の腎細胞がん、2011年には成人の進行膵内分泌腫瘍、2012年には成人の緊急の手術を要しない腎血管筋脂肪腫、さらに同年、HER2陽性進行乳がんに対してAromasin(エキセメスタン)との併用で承認している。

 

 


 

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