米FDA 経口抗凝固剤リバーロキサバンの効能追加を承認
公開日時 2012/11/06 04:00
米食品医薬品局(FDA)は11月2日、ヤンセンファーマシューティカルズ社(ニュージャージー州ラリタン)の経口抗凝固薬Xarelto(リバーロキサバン)について、深部静脈血栓(DVT)もしくは肺塞栓症(PE)の治療と初期治療後のDVTおよびPEの再発抑制の効能追加を承認した。
FDAは、Xareltoについては、2011年7月に膝もしくは股関節置換術後のDVTおよびPEの発症抑制の適応で、また、2011年11月には非弁膜性心房細動患者における脳卒中の発症抑制の適応で承認している。
FDAは、今回の効能追加については、6か月以内で審査を終了する優先審査の対象としていた。
FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRichard Pazdur血液および腫瘍製品部長は、「Xareltoは、ワルファリンが60年前に承認されて以来の血栓症治療および発症抑制をする経口の抗凝固剤だ」と同剤の登場を歓迎した。
同剤の有効性・安全性は、DVTもしくはPEの患者9478例を対象とした3本の臨床試験で検証された。臨床試験では、Xarelto投与群、ヘパリン製剤エノキサパリン/ビタミンK拮抗剤(ワルファリン)併用群、プラセボ投与群の3群に無作為に割り付けられた。Xarelto投与群では、再発DVTもしくはPEを発症した患者の割合は約2.1%、エノキサパリン/ビタミンK拮抗剤併用群では、1.8%から3%だった。また、3本目の試験では、再発DVTおよびPEの発症率は、プラセボ投与群では7.1%だったが、Xarelto投与群の患者では1.3%だった。
同剤は、創製した独バイエルヘルスケア社が米ジョンソン・エンド・ジョンソングループのヤンセンリサーチ&でディベロップメント社と共同開発、米国では、米ヤンセンファーマシューティカルズ社が販売する。