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FDA アルツハイマー病治療薬開発ガイダンス案を公表

公開日時 2013/02/15 04:00

米食品医薬品局(FDA)は2月7日、製薬企業向けにアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病:AD)における早期段階患者にための治療薬開発ガイダンス案を公表した。


「業界向けガイダンス、アルツハイマー病:早期段階疾患の治療薬の開発」(Guidance for Industry, Alzheimer’s Disease: Developing Drugs for the Treatment of Early Stage Disease)と題したガイダンス案では、臨床試験に参加をする早期段階AD患者の診断法・患者選択の方法および同疾患が進展する可能性のある患者の診断法・患者選択の方法、臨床試験エンドポイントの設定法、治療アウトカム測定のためのバイオマーカーの使用法などについて現在のFDAの考え方を示している。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRussell Katz神経学製品部長は、「科学界とFDAは、ADにより脳が不可逆的な障害を受けるまえの非常に早期のAD患者を見つけ、研究することが重要だということを信じている」と述べたうえで、「ほとんどの研究者は、この集団では、新薬が患者に意義のあるベネフィットをもたらすという最善のチャンスを与えることが出来ると信じている」と早期AD患者治療薬開発の意義を強調した。


さらに同氏は、「このガイダンス案は、FDA、製薬企業、学界、患者団体および大衆による継続的討議の中心として役立つことを目的としている」と同ガイダンス案の目的を説明し、「FDAは、ADの疾患対策に熱心に取り組み、早期AD患者の新規治療法開発に役立つように業界と協力している」と話している。


FDAは、現在、顕性化した認知症治療を目的とした薬剤には、異常な思考に対する効果を示すばかりでなく、患者の機能の改善に対する効果を示すことを求めている。これら臨床試験の目標は、思考へのベネフィットが患者にとっての臨床的に有意なアウトカム、例えば、患者の感覚、あるいは機能において改善あるいは後退していないことを確認することが要求されている。


しかし、FDAは、全身機能がほとんど、あるいは全く障害されていないAD患者では、これらの機能の変化を評価することは困難であるために、受療した治療が臨床的に重要か否か判定することを難しくしているとの考えを示している。


FDAは、2月7日から60日間、パブリックコメント(パブコメ)を募集している。FDAは最終案を作成する際にパブコメでの意見を参考にする。


 

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