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米FDA 副甲状腺機能低下症の低カルシウム血症治療薬Natparaを承認

公開日時 2015/01/27 03:50

米食品医薬品局(FDA)は1月23日、副甲状腺機能低下症患者における低カルシウム血症をコントロールする治療薬Natpara(副甲状腺ホルモン)を承認した。副甲状腺機能低下症は、米国では患者が約6万人という希少疾患。


副甲状腺機能低下症は、血中のカルシウムおよびリンのレベル維持に役立っている副甲状腺ホルモンを異常に低レベルしか分泌できないときに発症する。副甲状腺機能低下症患者は、血中の低カルシウムレベルによって、しびれ、うずき、筋肉の単収縮、痙攣、心拍異常などを起こす。また、副甲状腺機能低下症は、腎障害、腎臓結石、白内障、軟部組織の石灰化など長期にわたる合併症を引き起こす。


Natparaは、1日2回投与の注射剤で、血中のカルシウムレベルを調整することに役立つ。FDAは、同剤を希少疾患治療薬に指定した。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のJean-Marc Guettier代謝および内分泌製品部長は、「副甲状腺機能低下症患者は、限られた治療オプションしか持っておらず、QOL(生活の質)に著しく影響を及ぼす難しい症状に直面していた」と患者の実態に言及したうえで、「本製品が、カルシウムの補充や活性型ビタミンD製剤でコントロールできないカルシウムレベルの患者にとっての選択肢をもたらす」と同剤の登場を歓迎した。


なお同剤のラベルには、ラットの動物試験で骨肉腫の発生が報告されたためヒトでの同剤と骨肉腫の因果関係は未知であるが、そのリスクについて黒枠警告が記載された。また、同剤は、カルシウムの補充や活性型ビタミンD製剤でコントロールできないカルシウムレベルの患者にのみへの投与かつ同剤の投与によるベネフィットがリスクを上回る場合のみの投与を推奨されている。


同剤には、「リスク評価・緩和戦略」(REMS)の実施が義務付けられた。主な副作用は、皮膚のうずき・くすぐり感・ちくちく感(知覚障害)、頭痛、高カルシウム血症、悪心など。同剤の製造は、米NPS Pharmaceuticals社(本社:ニュージャージー州ベドミンスター)である。


 

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