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消化性疾患患者の悩み 症状持続で「治療効果」に疑念 長期治療に伴う「将来不安」も多く MCN調べ

公開日時 2015/10/05 03:50

医療調査会社のマクロミルケアネット(http://www.macromillcarenet.jp/)がこのほど、消化性疾患患者の薬物治療をめぐる悩みをまとめ、長期にわたる治療にもかかわらず治療効果が実感できなかったり、治癒の見通しが持てなかったりする点について不安や苦痛に感じる患者が多いことがわかった。

文末の関連ファイルに、薬物治療をめぐる消化性疾患患者の悩みに関する資料を掲載しました(10月7日まで無料配信、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。

同社は6月18日~19日に、生活習慣病や消化性疾患、うつ病など慢性的な薬物治療が必要となる慢性疾患患者を対象に服薬アドヒアランスを調査した(有効回答数1131人)。この調査結果はミクスOnline7月14日付ニュースとして配信した。

今回、同調査に回答した逆流性食道炎や胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍のいずれかを有する消化性疾患患者154人(平均年齢57歳)を抜き出し、薬物治療に関する悩みを聞いた自由回答を分析した。設問に答えた患者は73人で、挙げられた86件の悩みをカテゴリー分類(=アフターコーディング)した。

その結果、消化性疾患患者の悩みのトップ3は「治療効果」23%、「服用に関して」21%、「将来への不安」20%――だった。慢性疾患患者全体の悩み(502人、537件)の上位は「服用に関して」24%、「副作用」20%、「治療効果」16%――で、消化性疾患患者では治療効果や将来への不安に関する悩みが多いことが特徴である。また、消化性疾患患者では1人が2つ以上の悩みを表出する傾向も見られた。

寄せられたコメントを見てみると、「治療効果」を悩みとして挙げた患者からは、「長期間の治療にもかかわらず効果を実感できない」「治療の効き目が感じられない」など治療期間とその効果に疑問を持っているとのコメントが大半を占めた。

また、悩みとして3番目に多かった「将来への不安」でも、「いつまで続くのかわからない」「症状を抑えるだけの効果なので、今後も飲み続けなければならない」との内容が散見された。消化性疾患では胃痛や胸焼けなどの自覚症状を伴うだけに、患者自身が治療効果を実感できるはず。しかし、悩みを持つ患者の上位に治療効果や将来不安が挙がった背景には、むしろこの自覚症状が影響していると考えられ、症状が持続する患者にはこの点を踏まえて丁寧に治療意義を説明する必要がありそうだ。

服用に関する悩み 具体的な記載多く

悩みの第2位だった服用に関しては、具体的な記載が多く、「朝昼晩と異なる種類の薬があり、種類も多いのでややこしい」など多剤による併用治療に関する訴えや、「出張で薬を持参し忘れ、3日後くらいに胃痛が起きたことがある」など、個別の事象に関する訴えが多かった。

次回、最終回は、うつ病・不眠症患者の薬物治療をめぐる悩みについて紹介します(10月13日配信予定)。
 

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