ヤンセンと田辺三菱 生物学的製剤ステラーラ、クローン病適応で共同販促
公開日時 2017/02/06 03:51
ヤンセンファーマと田辺三菱製薬は2月3日、ヒト型抗ヒトIL-12/23p40モノクローナル抗体製剤ステラーラ(一般名:ウステキヌマブ(遺伝子組換え))のクローン病適応で共同販促契約を締結したと発表した。承認取得後は製造販売及び販売はヤンセンが行い、医療機関への情報提供活動は両社共同で実施する。
ステラーラのクローン病適応は、ヤンセンが16年3月に、既存の皮下注製剤と新規の点滴静注製剤で承認申請している。厚労省は2月9日の薬食審医薬品第一部会で、この承認可否を審議する予定。
ヤンセンは今回の契約により、「ステラーラへのアクセスを拡大し、日本においてクローン病患者さんの治療を促進するという両社のコミットメントを強化するもの」とコメントしている。なお、ステラーラは現在、皮下注製剤で尋常性乾癬及び関節症性乾癬の適応を持つが、これらの乾癬適応は引き続きヤンセンのみで展開する。
■田辺三菱 炎症性腸疾患領域の基盤を戦略的に強化
田辺三菱はクローン病に対して抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤レミケード点滴静注を販売しており、レミケードと作用機序の異なるステラーラも手掛けることで、治療選択肢の提案を増やすねらい。
また、田辺三菱は潰瘍性大腸炎に対してレミケードと、ヤンセンが申請中のシンポニーを手掛けることになっている。今回のクローン病での治療選択肢の拡大は、炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)領域における基盤を強化する戦略の一環でもある。