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ヤンセンの尿路上皮がんに対するFGFR阻害薬・バルバーサ錠 7月16日収載へ

公開日時 2025/07/10 04:49
中医協総会は7月9日、ヤンセンファーマの尿路上皮がんに対するFGFR阻害薬・バルバーサ錠(一般名:エルダフィチニブ)の薬価収載を了承した。収載予定日は7月16日。効能・効果に尿路上皮がんを有する既収載品は注射剤のみで、同剤が初めての経口剤ということから、薬価算定にあたり「使用に際しての利便性が著しく高い」と評価され、有用性加算(II)(A=5%)が付いた。10年後のピーク時の市場予測は投与患者数93人、販売金額18億円。

◎承認から収載まで7カ月 コンパニオン診断薬の保険適用及び安定供給の遅れで

同剤は2024年12月27日付で承認された。薬価収載まで7カ月を要した。この理由についてヤンセンは、同剤のコンパニオン診断薬の「製造上の問題」により、コンパニオン診断薬の保険適用及び安定供給が当初予定よりも遅れたためとしている。

コンパニオン診断薬として承認されているのはキアゲン社のtherascreen FGFR遺伝子変異・融合遺伝子検出キットRGQ「キアゲン」。ヤンセンは、このコンパニオン診断薬の問題に伴い、「バルバーサの薬価収載及び発売にも影響が出ていた」とし、「この度、therascreen FGFR遺伝子変異・融合遺伝子検出キットRGQ 「キアゲン」の保険償還に向けての準備を再開することができたため、バルバーサ薬価収載の運びとなった」とコメントした。なお、バルバーサの発売予定日は明らかにしていない。

7月16日付で収載される製品は以下のとおり(カッコ内は成分名と薬価収載希望会社)。

バルバーサ錠3mg、同錠4mg、同錠5mg(エルダフィチニブ、ヤンセンファーマ)
薬効分類429 その他の腫瘍用薬(内用薬)
効能・効果:がん薬物療法後に増悪したFGFR3遺伝子変異又は融合遺伝子を有する根治切除不能な尿路上皮がん
薬価:
3mg1錠 3万1810.40円
4mg1錠 4万1501.70円 (1日薬価:9万3378.80円)
5mg1錠 5万1009.70円
市場予測(ピーク時10年後):投与患者数93人、販売金額18億円

加算:
有用性加算(II)(A=5%):「現時点で効能・効果に「尿路上皮癌」を有する既収載品は注射剤のみであり、本剤は初めての経口剤であるため、使用に際しての利便性が著しく高いと考えられることから、有用性加算(II)(A=5%)を適用することが適当と判断した」
新薬創出等加算:該当する(主な理由:加算適用)
費用対効果評価:該当しない

線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)チロシンキナーゼ阻害薬。用法・用量は「通常、成人には1日1回8mgを2週間経口投与し、それ以降は1日1回9mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する」。

既承認のFGFR阻害薬には、ペマジール(ペミガチニブ)、リトゴビ(フチバチニブ)、タスフィゴ(タスルグラチニブコハク酸塩)があるが、現在、尿路上皮がんの適応は持っていない。

【訂正】下線部に誤りがあり、修正しました(7月10日9時50分)。
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