武田薬品は11月12日、シャイアー社買収に関する臨時株主総会を12月５日に大阪市内で開催すると発表した。買収に対する賛否を諮るのが目的で、株主の３分の２以上の賛成を得て承認されれば、最も早くて2019年１月8日に買収が完了する。

同社は12日、臨時株主総会招集通知の内容を自社のホームページで公表。12月5日午前10時に大阪市内のインテックス大阪で開催し、買収の対価として必要な新株発行の決定を取締役会に委任することなどの議案に対し賛否を問うことを明らかにした。

武田のクリストフ・ウェバー社長兼CEOは同日、ホームページで公開したビデオメッセージで「研究開発型グローバルバイオ医薬品企業のリーディングカンパニーとなる」ことがビジョンであり、買収により年間4000億円以上の研究開発投資が可能になり、売上高では世界の製薬企業のトップ10入りを果たせると説明した。

武田は、シャイアー社との買収で合意したことを５月８日に発表している。買収金額は７兆円弱で、売上高は３兆円超に上る。武田によると、買収により３つの重点領域のうち消化器とニューロサイエンスの２領域を強化でき、希少疾病と血漿分画製剤領域で主導的地位を確保できるとしている。