武田薬品 米・反トラスト訴訟陪審評決受け訴訟引当金4025億円計上 26年3月期連結純利益は最終赤字
公開日時 2026/06/08 04:51
武田薬品は6月5日、慢性便秘症治療薬アミティーザに係る米反トラスト訴訟の陪審評決を受け、訴訟引当金4025億円を追加計上したと発表した。これに伴い26年3月期連結純利益(1918億円)を修正し、一転して1524億円の最終赤字となる。古田未来乃CFOはコメントを発表し、「米陪審評決で2025年度業績に訴訟引当金を計上するが、当社は控訴する予定だ。26年度の基本的な成長モメンタムや業績見通しを損なうものでない」と強調した。
米連邦地裁の陪審は5月18日にアミティーザの後発医薬品の発売を反競争的な手法で遅らせたとして約8億8500万ドル(約1400億円)の損害賠償を認定する評決を下した。これを受け武田薬品は翌19日に、評決後申立ておよび控訴を含め、あらゆる法的手段を通じて争う姿勢を表明。一方で、26年3月期連結財務諸表で認識すべき引当金の金額についての精査を行い、決算値を修正する方針を示していた。今回の発表は2025年度の連結財務諸表に与える影響を精査したもの。同社は4025億円の訴訟引当金を追加計上し、関連する税務便益584億円を計上した。
今回の修正について同社は、25年度Core業績に影響を与えるものでないと強調。26年度業績予想およびマネジメントガイダンスは、調整後フリー・キャッシュ・フロー予想を含めて変更ないとした。なお、アミティーザの反トラスト訴訟で最終的に課される負債金額は確定していない。同社は、引き続き争う構えを示しており、控訴審の係属中は判決の執行停止を求める方針。26年後半にかけて見込まれる連邦地方裁判所の判決およびその後の裁判手続の進展を踏まえ、今後の財務影響について引き続き精査を行い、必要に応じて見直すとしている。