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メディデータ ePRO活用で患者アウトカム重視の医薬品開発を支援

公開日時 2019/06/14 03:51
メディデータ・ソリューションズは6月12日、臨床試験に同社のePROを活用し、患者アウトカム重視の医薬品開発を支援すると発表した。PROとは「Patient Reported Outcome=患者日誌」の略で、被験者自身が症状やQOLを判断し、データ化するというもの。その結果に対しては医師などが一切介在しない。すでに欧米の臨床試験において患者の主観評価を重視したPROが浸透している。この背景にはスマホの普及に伴うePRO(電子患者日誌)の存在がある。同社によると、ePROを使ったグローバルの試験数は過去5年間で12倍に増加した。同社としては、この流れがさらに加速するとして、ePROに注力したビジネスを展開する方針だ。

近年の臨床試験において、メジャーエンドポイントは医療者による評価が重視される一方で、セカンダリーは患者の主観的評価である患者アウトカムの重要性が高まりをみせている。メディデータによると、欧州医薬品庁(EMA)と米国FDAで承認された医薬品について、全体の70%の臨床試験でPROが使用されていたという。特に近年はスマホで動作するePROが普及しており、従来の紙のPROに比べて、患者のプロトコルへの順守率が高いことも分かってきた。

メディデータが提供するePROは被験者自身が使い慣れているスマホにアプリをダウンロードして使用できる。このため被験者自身が日常生活の中でタイムリーにデータを入力できる。加えて、よりリアルなデータを収集できるなど、被験者の負担軽減につながると強調している。アプリケーションはiOSとアンドロイドそれぞれに対応。現在幅広く使用されているRave EDC(電子データ収集・管理システム)の一部としても提供され、収集データは自動的に統合される。これによりePROで入力されたデータは使い慣れたEDCの画面でも確認することが可能だ。

◎日本でePROを活用した試験数は前年の2倍

日本国内の実績をみると、製薬企業14社、29治験、1357施設、9524人の患者に同社のePROが使用されていた。代表的な事例としては、ノーベルファーマが実施した小児中枢神経系疾患の臨床試験にePROが使用され、モニタリングの時間を短縮できたとしている。ePROの使用件数は、2019年前半ですでに前年比の2倍以上に膨らんだ。主な疾患領は、皮膚、消化器、感染症・抗ウイルス・ワクチンなど。一方、がん領域の新薬開発が全体の2割を占めており、同社は今後ますます成長すると予測し、日本市場での普及、拡大に努める考えだ。
 


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