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田辺三菱・19年度第2四半期 国内医療用薬は5.4%増収、ステラーラの販売枠組み変更などで

公開日時 2019/10/31 03:51
田辺三菱製薬は10月30日、2020年3月期(19年度)第2四半期(4~9月)の国内医療用医薬品売上は1491億円で、前年同期比5.4%増だったと発表した。関節リウマチ等治療薬シンポニーや各種糖尿病治療薬など重点品目の伸長に加え、18年7月から同社が販売・流通を担当しているクローン病等治療薬ステラーラの売上貢献により、長期収載品の減収影響をカバーした。特にステラーラの売上は125億円で、前年同期から78億円増(164%増)となったことが大きかった。

19年度第2四半期の主要製品の売上は、シンポニーは204億円(前年同期比10.4%増)、DPP-4阻害薬テネリアは80億円(12.0%増)、SGLT2阻害薬カナグルは41億円(34.9%増)、テネリアとカナグルの配合剤カナリアは37億円(22.2%増)、18年12月に長期投与が解禁された抗アレルギー薬ルパフィンは24億円(6.5倍)――となった。長期収載品ではあるものの、主力製品の関節リウマチ等治療薬レミケードは276億円(7.8%減)だった。

19年度通期の各製品の売上計画は薬価改定の影響を織り込み、期初計画から多くの製品で若干、下方修正したが、国内医療用薬売上は2981億円(0.2%減)と期初計画を据え置いた。

■カナグルの糖尿病性腎症適応 日本は23年度の取得目指す

同社の川上泰利営業本部長はこの日、大阪本社で開いた決算会見で、4月に公表された、カナグルが糖尿病性腎症患者における腎イベントの発症抑制効果を示したCREDENCE試験について、「腎臓内科などの先生方からものすごく反響が大きい」とし、「先生方から話を聞きたいと言われていることが、現実のところ」と国内市場での反響の大きさを紹介した。糖尿病性腎症予防を示した結果は20年ぶりで、専門医を中心に関心が高いようだ。

米国では、パートナー企業のヤンセンが同剤の糖尿病性腎症の適応を9月に取得したが、日本では同適応は持っていない。同社によると、同試験には日本人症例も含まれているが、同試験中にPMDAと相談したところ、日本人症例を増やす必要性が指摘され、日本独自の臨床試験も進めているという。同社の三津家正之社長は会見で、CREDENCE試験と日本独自の試験の両方の結果をもって、「(日本での)カナグルの糖尿病性腎症の適応追加は、23年度の取得に向けて動いている」と説明した。

■経口腎性貧血薬バダデュスタット 糖尿病・腎領域売上1000億円達成の「大きな武器」

20年度は、日本で、新規機序の経口腎性貧血治療薬バダデュスタット(一般名、19年7月申請)の上市を計画している。低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素(HIF-PH)阻害薬と呼ばれる新クラスの薬剤で、このクラスの薬剤としてはアステラス製薬のロキサデュスタットに次ぐ2番手となる可能性が高い。ただ、ロキサデュスタットは透析期に対する治療薬なのに対し、バダデュスタットは透析期と、透析前の保存期の両方の適応で承認申請している。

バダデュスタットは経口投与のメリットが大きいとされる保存期適応を持つHIF-PH阻害薬として、1番手で登場する可能性が高い。小林義広育薬本部長は、「保存期では1番手になるということで、非常に期待して準備している」と話した。川上営業本部長も、「当社は糖尿病・腎領域で売上1000億円規模を目指すことを掲げている。ひとつの大きな武器にバダデュスタットがなるものと信じている」と期待の高さをうかがわせた。

■経口ALS治療薬「MT-1186」 日米の規制当局と開発計画で合意

このほか、米Viela Bio社から導入した視神経脊髄炎関連疾患に用いるヒト化抗CD19抗体イネビリズマブ(一般名、開発コード:イネビリズマブ)は20年度に国内申請し、21年度に上市を計画していることを明らかにした。承認されれば初の治療薬となる。

三津家社長は、経口投与の筋萎縮性側索硬化症(ALS)治療薬「MT-1186」の開発を進めていることも紹介。FDAとは7月に、PMDAとは8月に承認申請までの開発計画で合意し、年内に長期安全性試験を始める予定という。すでに健康成人による同経口剤と、既存の静注投与のALS治療薬との薬物動態比較試験は完了し、同等の薬物動態プロファイルは確認済み。三津家社長は、「日米ともに承認が取れるところまでのストーリー作りはできた」とし、米国で21年度上市を計画していると説明した。日本での申請・上市時期には触れなかった。

■連結業績は減収減益 ジレニアのロイヤリティー収入の係争影響で

19年度第2四半期の連結業績は売上1881億円(10.3%減)、営業利益125億円(63.6%減)、親会社帰属純利益83億円(66.7%減)――と減収減益だった。

多発性硬化症治療薬ジレニアのロイヤリティーに関して、導出先のノバルティスから契約の有効性について疑義が提起されて現在係争中のため、ジレニアのロイヤリティー収入の一部をルールに基づき今回計上しなかった。これが大幅な減収減益の主因となる。

ジレニアのロイヤリティー収入は18年度に497億円あった。19年度計画は非開示。19年度上期は32億円を計上(89.1%減)した。同社は、係争期間などの見通しについて、ノバルティスと交渉中のためノーコメントとしている。

【連結業績(前年同期比) 19年度予想(前年同期比)】
売上高 1881億900万円(10.3%減) 3760億円(11.5%減)
営業利益 125億6100万円(63.6%減) 115億円(77.1%減)
親会社帰属純利益 83億1700万円(66.7%減) 50億円(86.6%減)

【主要製品国内売上高(前年同期実績) 19年度予想、億円】
レミケード 276(299)515←修正前531
シンポニー 204(185)422←修正前430
ステラーラ 125(47)216
テネリア 80(72)150←修正前161
カナグル 41(30)104←修正前109
カナリア 37(30)72←修正前76
クレメジン 33(33)83←修正前87
レクサプロ 74(68)147←修正前152
セレジスト 38(46)85←修正前88
ルパフィン 24(3)75←修正前78
タリオン 21(25)54←修正前57
ワクチン計 157(155)362
うち、インフルエンザ 17(9)107
うち、テトラビック 45(41)100
うち、水痘ワクチン 25(26)51
ロイヤリティ収入等 92(363)192
うち、ジレニア ロイヤリティ 32(299)非開示
うち、インヴォカナ ロイヤリティ 40(49) 非開示
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