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【World Topics】新型コロナ後遺症専門クリニック

公開日時 2021/03/26 04:51
米国の医療界は、新型コロナウイルス(COVID-19)後遺症の研究と治療に注力し始めた。新型コロナから回復したものの長引く後遺症に悩まされている患者が多いことは折々報道され、早くから知られてきた。しかし、感染拡大対応に追われてきた多くの臨床現場では、後遺症の研究・治療はまだ今後の課題である。

医療機関のなかには、新型コロナ後遺症に特化した研究・治療機関を立ち上げるところが出てきている。先駆けはワシントン大学医学部(シアトル)やクリーブランド・クリニックだ。ワシントン大学は医学部附属病院内に2020年4月に立ち上げたPostICUクリニックにPostCOVID Rehabilitation and Recovery Clinicを増設した。同クリニックのディレクターDr. Bunnellによれば、長引く後遺症を有する患者は、新型コロナ感染者中10%程度はいると想定されており、同クリニックも開設当初は週2人程度であった来院者が、2021年1月には週25人を越え、なお増加中だ。

ワシントン大学
https://newsroom.uw.edu/postscript/clinic-treats-local-covid-19-long-haulers

クリーブランド・クリニック
https://my.clevelandclinic.org/departments/heart/depts/post-covid-cardiovascular-recovery

後遺症の症状には倦怠感や息切れから記憶障害や「頭にもやがかかったような感じ」が消えない認知障害までと幅がある。症状は、回復後数ヶ月以上の長期にわたって消えないものも多く、専門家の間には、後遺症というよりは「コロナ後に生ずる症状群」として独立させて考えるべきではないかとの声もある。今後の課題だ。

こうした状況に対応するため、ワシントン大学では内科医、リハビリテーション医、臨床心理士、PTおよびOT等からなる職際ケアチームで治療にあたる。

クリーブランド・クリニックのreCover clinic(2021年2月オープン、週50人の新患が訪れている)も同様で、循環器、呼吸器、皮膚科等を含む18分野の専門医がチームを組んでいる。また、同クリニックでは治療開始にあたって患者の循環器や呼吸器の検査に加え、身体能力から日常の行動にまでわたる精緻な問診や検査やアセスメントを数週間かけて実施することになっており、それらの検査結果を踏まえて治療方針を決める。が、懸案は後遺症に悩む患者の多くが訴える強い倦怠感・疲労感で、クリニックが求める長く精緻な検査に耐えられない患者がいることである。

新型コロナからは完全に回復したとされ、検査結果はネガティブ(ウィルスは検出されない)にも関わらず、依然として諸症状に苦しむ患者たちは、今後もさらに増加すると予測される。感染者の10%であれば全米で200万人をはるかに超える。本格的な対策が急がれる。(医療ジャーナリスト 西村由美子)
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