クロピドグレルの費用対効果から学ぶ
分析ガイドライン入門~(15)感度分析① モデル分析の解釈方法
公開日時 2021/05/01 00:00
クレコンメディカルアセスメント株式会社取締役最高業務責任者(COO)小林慎モデルを使った費用効果分析の結果の解釈は臨床エビデンスに対する方法とは大きく異なります。今回は事例を通してモデル分析の解釈方法について紹介します。クロピドグレルの費用対効果は?少し古い分析(発表は2005年)ですが今回は事例として、Karnonら1)により実施された循環器系疾患の二次予防に関するアスピリンに対するクロピドグレルの費用効果分析を紹介します。循環器系疾患既往患者に対して、クロピドグレルはアスピリンよりも心筋梗塞や脳卒中などの循環器系疾患の発生を抑制することが臨床試験(CAPRIE試験)で示されており、それによる患者のQALY改善と各疾患の急性期・慢性期治療に要する医療費削減が期待されます。一方で、クロピドグ...