ノイエス 治験医療機関向けリモートSDVシステム「コネクトビュー」開発 コロナ禍の訪問制限に対応
公開日時 2021/10/07 04:50
ノイエスは10月6日までに、治験を実施する医療機関向けリモートSDVシステム「コネクトビュー」を開発したと発表した。治験業務におけるモニタリングで、実施医療機関以外の場所から原資料等の直接閲覧をリモートで実現するというもの。コロナ禍で治験実施医療機関への直接訪問が制限される中で、リモートを活用して行うというもの。情報漏洩セキュリティー対策を装備しており、VPN(仮想プライベートネットワーク)で入出管理を行う。
新型コロナの影響で、治験実施医療機関を直接訪問するモニタリング業務が困難な状況となっている。これに伴い、診療記録等の原資料の直接閲覧(SDV)ができず、治験の進行や治験データの信頼性確保に影響を与えている。こうしたことから同社は、CRAによる医療機関への直接訪問を行わず、リモートで原資料の直接閲覧を可能とするシステムを開発した。
具体的には、医療機関の各種電子カルテや治験用ワークシート、スキャナーで取り込んだ文書などをCRAが治験実施医療施設外から遠隔で操作し、専用セキュリティシステムを介して閲覧するというもの。セキュリティー対策として、監視機能付き閲覧室2か所のオフィスを準備し、操作ログ管理を実施する。R-SDV専用の閲覧可能PCを新たに設置するため、電子カルテ閲覧用PCへの影響はないという。さらに電子カルテのほかにPDF化した紙資料の閲覧も可能となる。
同社は、21年6月から九州地方の施設で試験運用を開始しており、順次システムの展開とサービスの開始を予定している。また東京と神戸にある同社オフィス内に閲覧室を完備しており、効率よくモニタリング業務が実施可能になるとしている。