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欧州医薬品庁・CHMP AZのコロナ予防薬Evusheldを承認勧告 適応は成人および12歳以上の曝露前予防

公開日時 2022/04/07 04:48
欧州医薬品庁(EMA)・ヒト医薬品委員会(CHMP)は3月24日、英アストラゼネカの抗体医薬Evusheld(tixagevimab/cilgavimab)について、成人および12歳以上の少年(体重40㎏以上)における新型コロナの曝露前予防を適応として承認勧告した。

Evusheldは、tixagevimab 150㎎およびcilgavimab 150㎎を含有する筋肉内注射剤2剤の抗体医薬のカクテル療法と呼ばれ、SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)のスパイクタンパクの異なる場所に結合、ウイルスの複製を阻害し、感染を防ぐ。

CHMPは、同剤の承認に基づいた5000例を超える試験データを評価、tixagevimab 150㎎およびcilgavimab 150㎎投与群ではプラセボ投与群に比べ、COVID-19の感染リスクを77%減少させ、感染予防期間を少なくとも6か月持続すると説明した。

アストラゼネカ社のMene Pangalos上級副社長(バイオファーマシューティカルズR&D担当)は、「CHMPの承認勧告は、COVID-19を進展させるリスクのある欧州の人々に対して新規の重要な予防手段を導入しようと試みる我々の持続的努力における意義ある前進を象徴するもの」と述べたうえで、「Evusheldは、COVID-19ワクチンでは十分な免疫反応を機能できないような脆弱な集団を持続的に保護する可能性を持っている。我々は、出来るだけ早くEvusheldが利用できるように欧州の各国政府とともに協力し続ける」と話した。

なお、米国ではFDAが2021年12月8日に、EUA(緊急使用許可)を発行、また、英国ではMHRA(医薬品・医療品庁)が今年3月22日に承認している。

同剤の承認データは、オミクロン株の派生型変異株出現前のデータであるが、アストラゼネカ社は、3月21日、米ワシントン大学でのマウスモデルの実験でEvusheldが同変異株BA・2に対して中和活性を示したことを発表しており、今後の臨床試験での結果が期待されている。
 
 
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