重症喘息、乾癬、糖尿病、肝細胞がん
従来と異なる作用標的で治療はどう変わるか
公開日時 2022/08/01 00:00
新薬の登場が、治療薬のなかった疾患領域に治療選択肢をもたらし、アンメットニーズを満たしてきた。一方で、ミクスパイプラインリスト2022年8月版を見ると、既存薬がいくつもある疾患領域における開発プロジェクト(以下、開発品)が散見され、新規の薬理作用をもつ開発品が承認申請されていることが確認できた。新たな作用標的の薬剤が実用化されたらどのような患者に恩恵があるのか、薬物治療はどう変わるのか、重症喘息、乾癬、糖尿病、肝細胞がんの領域で見てみた。重症喘息への「抗TSLP抗体」バイオマーカーの値にかかわらず効果期待喘息患者の5~10%は、高用量の吸入ステロイド薬に他の複数の長期管理薬を併用を要するか、それでもコントロールが得られない重症喘息である。近年、重症喘息に対する新薬が相次いで登場している。いず...