スズケン KMBの血友病治療薬・バイクロットの居宅配送サービス開始 ラストワンマイル流通
公開日時 2022/10/18 04:50
スズケンとKMバイオロジクス(KMB)は10月17日、KMBが製造販売する血友病治療薬・バイクロット配合静注用について、スズケングループが医療機関への集荷から患者宅までの配送を行う居宅配送サービスを開始したと発表した。当面は限定した医療機関を対象に同サービスを展開するが、具体的な医療機関や地域などは非開示。スズケンは、パートナー企業との協業を通じて、「安心・安全で高品質なラストワンマイル流通を実現し、地域医療に貢献する」としている。
バイクロットは8月24日付で定期的に投与する場合の用法・用量が追加された。これまでの出血時に投与する場合(オンデマンド)よりも、患者が同剤を自宅に持って帰るケースが多くなった。同剤は製剤品質を維持するため遮光かつ10度以下で凍結を避けて管理する必要があり、同剤を自宅に持ち帰るときの製剤品質への影響が懸念されていた。
この課題を解決するため、スズケンの連結対象子会社のケンツメディコが同剤の居宅配送サービスを開始した。同剤を処方する医療機関からケンツメディコがサービス発注を受け、ケンツメディコがパナソニックの医薬品低温輸送ボックス「VIXELL」と配送車を手配。配送は、スズケンの業務提携先のGENie社(セイノーホールディングス100%子会社)が行い、GENieが提供する医薬品配送専門の教育を受けた配送ドライバーが医療機関への集荷から患者宅までの配送を担う。これにより、患者宅までの薬剤の厳格な温度管理を実現した。
スズケンは、「今後もグループが持つ機能を最大限に活用するとともに、パートナー企業と協業することで、患者のニーズにお応えし、確実に医薬品をお届けできるよう安心・安全で高品質なラストワンマイル流通を実現し、地域医療に貢献する」としている。