さくら薬局グループは3月30日、同社の株主が日本産業推進機構グループ（NSSK）の設立会社に変更になったと公表した。NSSKの管理またはサービス提供を行う投資事業有限責任組合及びExempted Limited Partnershipを通じて、クラフトの株式譲受を行ったことによるもの。さくら薬局グループは、「NSSKグループの経営支援を通して、より一層強固な収益体質の確立と管理体制の強化・拡充を図り、社会インフラとしての調剤薬局の社会的使命を再認識し、強固な企業ブランドの構築と更なる成長を通じた企業価値の向上を図って参ります」とコメントした。

NSSKグループによると、「本件取引の条件である事業再生計画案について、2023年1月26日にさくら薬局グループの全対象債権者の同意を得て成立した」と説明している。今後については、さくら薬局グループがこれまでに築き上げてきた事業基盤を生かしつつ、次のステージに向けてさらに力強く成長するための施策の立案・実行を支援させて頂くと強調した。

具体的には、独自の経営支援パッケージである「NVP」（NSSKバリューアップ・プログラム）と、メンバーが培ってきた知見や国内外のネットワークを活用・提供することで、ガバナンス・コンプライアンス体制の強化に取り組む。また、経営管理指標（KPI）の見える化を含む経営管理手法の導入や、地域医療貢献等の各種体制強化とそれによる既存店舗の売上高の増加、積極的なデジタル投資、薬剤師を含めた積極的な人材の採用・育成、更なる売上高の成長を企図した新規出店およびM&Aによる追加買収を実施する考え。さらに、コーポレート・フィロソフィーの浸透及びESG活動の推進等などにも取り組む方針を示した。