スギホールディングスは3月30日、さくら薬局グループとスギ薬局グループの業務提携で合意したと発表した。ビジネスモデルや経営ノウハウの共有を通じ、医療・ヘルスケア領域における店舗、専門人財、情報ネットワークを構築することで、両社グループの事業展開を一層推進させる考え。両社は、「提携を通じ、“経済価値”のみならず、地域社会への“社会価値”の創出にも資する新たな価値創造に挑戦したい」とコメントした。

さくら薬局グループは、全国に850店舗以上を展開。自社開発の調剤システム「SPITS」導入による利便性の向上や、調剤過誤防止のためのシステム、処方鑑査システムの導入による薬剤師業務の品質向上と作業効率化支援を進めている。近年は、専門認定薬剤師の育成プロジェクトを本格的に始動させ、より高度な薬物治療を目指している。23年からは公式アプリ「健康おくすり手帳」の提供を開始、電子処方箋を全国で最初に受け付けるなど DX 化にも力を入れている。

スギ薬局グループは、関東・中部・関西・北陸エリアに 1500店舗以上を展開。約3500人の薬剤師と約500人の管理栄養士を擁する調剤併設型ドラッグストアを強みとする。近年は、生活習慣病などの処方箋を年間約1300万枚応需している処方箋調剤事業に加え、リアルとデジタルを連携させた予防・未病領域の事業展開を強化している。さらに地域の医療機関や各事業者とのシナジー創出に向けたネットワーク構築なども進めているところ。

今回の業務提携について両社は、「両社グループの取り組みをより進化させるもの」と強調しており、経済価値のみならず、地域社会への「社会価値」の創出にも資する新たな価値創造に挑戦するとした。