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厚労省 GCP違反のメディファーマ関与の承認済25品目 有効性・安全性の結果に「影響はない」

公開日時 2023/11/28 04:51
厚生労働省医薬局医薬品審査管理課と同局医療機器審査管理課は11月27日の薬食審・医薬品第二部会に、SMO(治験施設支援機関)のメディファーマによるGCP違反の概要及び承認済み品目への影響を報告した。メディファーマが関与した治験で承認された25品目(医薬品23品目、医療機器2品目)について、メディファーマが関与した症例を全て除外しても、「承認済みの品目全てにおいて、有効性及び安全性の結果への影響はないと判断した」と結論付けた。試験ごとの違反の有無や詳細は精査中だが、承認済み品目の有効性及び安全性の評価に関しては、これが「最終的な結論」だとしている。

厚労省が部会に報告したメディファーマが関与した試験数は、医薬品が116試験、医療機器が7試験だった。同省は、「現時点で健康被害等の報告はない」ということのほか、実施中の試験について被験者の意向を確認した上での試験参加中止など被験者保護を最優先に対応するよう指示済みであることを報告した。

メディファーマのGCP違反は、厚労省が10月17日に公表した(記事はこちら。厚労省に同社がGCP違反を行っているとの通報が寄せられたことから、8月下旬から9月に計3回、同社と関係医療機関に立入検査を実施。主な違反として、(1)治験データの改ざん、(2)呼吸機能検査の不適切な実施、(3)医師・施設スタッフ・CRCのIDパスワード共有、トレーニング代理受講、(4)治験薬保管不備の隠蔽――の4点が確認されたとした。

◎治験データの改ざんは少なくとも7試験で 呼吸機能の悪化を偽装して治験組み入れも

この日の部会に報告された主な違反の概要を見ると、治験データの改ざんでは、少なくとも7試験で治験薬投与時間や採血時間などを改ざんしていた。呼吸機能検査(スパイロメトリー)の不適切な実施では、本誌既報の通り、治験参加希望者に意図的に吐く息の量を減らすよう誘導し、呼吸機能の悪化を偽装。組み入れ基準に合致しない被験者を治験に組み入れたことを確認した(記事はこちら

医師・施設スタッフ・CRCのIDパスワード共有、トレーニング代理受講では、治験に必要なトレーニング及び電子署名等のID・パスワードを社内で共有していたほか、医師・施設スタッフが受講すべきトレーニング等をメディファーマ社員が代理受講していた。治験薬不備の隠蔽では、治験薬の保管温度逸脱の隠蔽や保管温度の記録の改ざんを確認した。
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