TSR15%を達成するために取るべき施策
短期的には足元の収益性改善による成長の原資創出
公開日時 2024/01/01 00:00
アリックスパートナーズパートナー&マネージングディレクター服部浄児パートナー木村哲哉前回の連載2回目は低迷する国内製薬企業が投資家・株主目線でどのように見えているかを紹介した。今回から数回にわたり、投資家・株主が期待するリターン水準であるTSR15%を達成するために、企業価値向上に向けて国内製薬企業が取るべき施策を短期・中期・長期の時間軸で共有していく。重要性を増すキャッシュ創出力「新薬創出難易度の上昇」、「後発医薬品の普及拡大」、「薬価の低減」という三重苦の経営環境下において、今後5年の国内製薬企業の売上成長率は過去10年に比べて鈍化することが見込まれている。国内製薬企業の売上高成長予測(図1)を見てみると、2022年までの過去10年は平均5.9%で売上高が成長しているのに対し、2022年...