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ゼリア新薬・伊部COO 通期で3年連続過去最高業績更新に自信 海外売上比率は55.7%に

公開日時 2024/11/13 04:49
ゼリア新薬の伊部充弘代表取締役社長兼COOは11月12日の2024年度第2四半期決算説明会で、海外売上高が前年同期比28.1%増(52億円増)の236億円となり、海外売上高比率が55.7%となったと発表した。スイス子会社のティロッツ社が販売する海外市場の潰瘍性大腸炎治療薬・アサコール、クロストリジウム・ディフィシルによる感染性腸炎治療薬・ディフィクリアが好調に推移したため。今後も海外売上の伸長が続き、通期での3年連続の過去最高業績更新に自信を示した。

◎24年度通期業績を上方修正 売上高は13.6%増の860億円を予想

同社は11月6日の第2四半期決算発表の前日に24年度の通期業績予想の上方修正を発表しており、通期売上高は前期比13.6%増(103億円増)の860億円を予想。説明会で伊部社長は、通期の海外売上高について、前期比90億円増の480億円、海外売上高比率55.8%を見込んでいると説明した。

同社は第11次中期経営計画(2023~25年度)で、25年度に連結売上高 900億円、海外売上高比率 50%以上とする目標を掲げているが、伊部社長は「900億円を超える売上高を確実に達成するとともに、既に中計の目標である50%を超えている海外売上高比率についてもさらに伸長させていきたい」と語った。

また、第12次中計に向けて「さらに持続的成長を果たすためにもディフィクリアに続いて成長のドライバーとなり得る製品の導入に向けた活動を精力的に継続していく」と述べるとともに、「長期的には自社開発による新薬上市を実現すべくライセンスインをはじめとした研究開発投資を進めていく」と意欲を示した。

◎国内市場は苦戦も 薬価改定など市場環境は厳しさを増す

第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比15.7%増の424億円、営業利益が21.2%増の65億円と2桁の増収・増益を達成した。海外を含むアサコールの売上は、11.5%増の113億円となった。国内では薬価改定(16.4%引き下げ)や、他社製品との競合の影響により苦戦したが、海外市場において北欧などで好調に推移したという。ディフィクリア(国内販売名:ダフクリア)は51.1%増の99億円となり、フランス、ドイツ、イギリスなどで大きく伸長したという。

欧州地域を中心に海外の医療用医薬品事業が好調だった半面、国内の同事業については、「鉄欠乏性貧血治療薬・フェインジェクトやダフクリア、機能性ディスペプシア治療薬・アコファイドの市場浸透に努めたものの、薬価改定など市場環境は厳しさを増しており、アサコールやその他の長期収載品は総じて苦戦する結果となった」とコメントした。

24年10月に実施された長期収載品の選定療養制度のアサコールへの影響について、「足下で大きく落ちていることはないが、制度の影響ではないのかという動きが出てきており、引き続き注視していく」(鈴木健一執行役員)と説明した。

【連結業績 (前年同期比)通期予想(前期比)】
売上高 424億2200万円(15.7%増)860億円(13.6%増)←期初予想830億円
営業利益 64億5900万円(21.2%増)110億円(14.3%増)←期初予想100億円
親会社株主帰属純利益 60億6100万円(12.3%増)85億円(9.9%増)←期初予想78億円

【医療用主要製品売上高・海外含む(前年同期実績)、億円】
アサコール 112.54(100.97)
ディフィクリア 98.89 (65.45)
エントコート(国内販売名:ゼンタコート)26.30(24.47)
アコファイド 15.26(15.22)

※個別製品の売上予想は非開示となっている。


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