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治療抵抗性高血圧症に対する腎デナベーション機器2製品、承認へ 薬事審医療機器部会が了承

公開日時 2025/07/22 04:49
厚生労働省の薬事審議会医療機器・体外診断薬部会は7月18日、治療抵抗性高血圧症患者に対して、追加的治療として血圧を低下させるために使用する腎デナベーション機器2製品の承認の可否を審議し、承認することを了承した。大塚メディカルデバイスの「Paradise システム」と日本メドトロニックの「Symplicity Spyral腎デナベーションシステム」(一般名はともに腎神経焼灼術用カテーテル)がそれ。一方は、超音波エネルギーを用いて、もう一方は、高周波エネルギーを用いて、血圧調節及び高血圧の病態生理において重要な役割を果たすとされる腎交感神経を焼灼することで、降圧効果を示す。

高血圧治療ガイドライン2019において、治療抵抗性高血圧症患者は、利尿薬を含む作用機序の異なる3剤の降圧薬を用いても血圧が目標値まで下がらないものと定義されている。現在、3剤の降圧薬の使用以外に標準的な治療選択肢は限られており、薬物療法に限界がある。

腎臓からの求心性交感神経及び腎臓への遠心性交感神経が血圧調節及び高血圧の病態生理において重要な役割を果たすことが報告されており、血圧を下げるための新たなアプローチとして、腎交感神経を焼灼する腎デナベーション機器が開発された。

大塚メディカルデバイスの「Paradise システム」は、冷却用バルーン付き超音波処置用カテーテルとジェネレータから構成され、経皮的にカテーテルを腎動脈内に配置し、カテーテルのバルーン内に還流している冷却水で血管壁を保護しながら、超音波エネルギーを血管周辺組織に円周方向に照射し、腎動脈周辺の交感神経を加熱焼灼する。

日本メドトロニックの「Symplicity Spyral腎デナベーションシステム」は、主にジェネレータ、カテーテル及び対極板から構成され、経皮的にカテーテルを腎動脈内に配置し、高周波エネルギーにより、腎動脈周辺の交感神経を加熱焼灼する。

2製品とも総調査期間7年、予定症例数300症例の使用成績評価を行う。また、いずれも医師・医療チームの要件や適正使用指針の順守、市販後調査等に関する承認条件が課されている。

海外でParadise システムは、米国(23年11月PMA承認)、欧州(11年12月CEマーク)で、Symplicity Spyral腎デナベーションシステムは米国(23年11月PMA承認)、欧州(13年10月CEマーク)で承認されている。
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