衆院厚労委員会 医療法改正案が審議入り 地域医療構想の見直し、医師偏在是正、医療DX推進などが柱
公開日時 2025/11/20 04:50
医療法改正案が11月19日、衆院厚生労働委員会(大串正樹委員長)で審議入りした。上野賢一郎厚労相が趣旨説明を行った。改正案は、①地域医療構想の見直し②医師偏在是正に向けた総合対策③医療DXの推進―が柱。オンライン診療に関する規定の整備や、電子カルテ情報の共有を可能とすることなどを盛り込んだ。11月25日に予定されている参考人質疑を経て、与野党の論戦が始まる。
上野厚労相は、地域における医療提供体制について、「2040年頃を見据え、医療、介護の複合ニーズを抱える85歳以上人口の増大や現役世代の減少等の課題に的確に対応できるようにするため、質が高く効率的で維持可能な体制を構築することが求められる」と説明。こうした状況を踏まえて、「地域における医療機関の機能分化、連携の推進、医師偏在の是正及び適正な医療の提供のための環境整備ならびに担い手が不足する医療現場における業務効率化の促進により、良質かつ適切な医療提供体制を構築する」と強調した。施行期日は、一部の規定を除き、27年4月1日としている。
政府は今年2月、医療法改正案を通常国会に提出したが、審議時間を確保できず、継続審議になっていた。