ダイト・松森社長 後発医薬品企業指標の問題点指摘 「複数購買」の重みづけ見直し 製造シェア勘案を
公開日時 2026/04/24 04:52

ダイトの松森浩士代表取締役社長兼CEOは4月23日、東京ビッグサイトで開催したCPHIで講演し、今年度に厚労省が発表する「後発医薬品企業評価」の問題点を指摘した。松森社長は自社の評価が「B」だったと明かした上で、「このままの形で発表して良いのかを問いたい」と強調。「複数購買(ダブルソース)」の重みづけを下げるべきと提案。また、自社工場と製販権を有しながら販売機能をもたない「ハイブリッド型企業」や「製造受託企業」も製販シェアだけで評価されていると述べ、「製造のシェアを勘案すべき」と指摘した。さらに、専門家である第三者による客観的で中立的な品質管理体制に関する評価を組み入れるよう求めた。
◎「これでは死活問題になりかねない」
「企業評価は製販のシェアで評価されている。これはおかしい。我々は製販だけで成り立っている訳でない。CMOも(安定供給の)一翼を担っている。やはり製造の評価をきちんとすべき。ハイブリッド型企業には、製販と製造のそれぞれの評価があるべきで、それでB評価と言われたら仕方ないが、製造のボリュームも評価されずにB評価では、間違ったメッセージになる。これでは死活問題になりかねない」-、松森社長は語気を強めながら訴えた。
◎新・コンソーシアム構想 「協議した品目数」が498(25年10月時点56)
松森社長は講演で、新・コンソーシアム構想の取り組み状況について報告。参加会社が順次増加し現在9社になっているとした。品目統合の状況(26年3月現在)は、「協議した品目数」が498(25年10月時点56)、「協議継続中」が377(同0)、「中止代替」が57(同23)、「それぞれで製造していた品目を一方の製造所に統合」が64(33)となっている。さらに、「“製剤A”を品目統合した場合の生産性指標」を年間生産量と投入工数から算出。1人が1分間で生産できる数量を「生産性指標」として、「品目統合後の数値が大きいと生産性が向上したと判断している」と明かした。
その結果、生産性指標に含まれる「直接的効果」として、①製造ライン切替回数の減少、②安定した工程への集約による稼働率の向上、③QC業務の減少-などをあげた。一方で生産性指標に含まれない「副次的効果」として、原材料調達コストの集約効果や集約によるQA業務負担の減少などを報告した。その結果、この日示された生産性指標の例示(製品A、B,C)では、統合前後で24.6%~45.3%まで生産性向上が図られていることが分かった。
◎「日本版505(b)(2)の導入」に期待
松森社長はまた、日本エスタブリッシュ医薬品研究協議会(JEMA)が25年2月に提言した「日本版505(b)(2)の導入」に触れた。医薬品の新たな申請区分として「改良医薬品」を設置すべきと提言したもの。期待効果として、開発コスト・期間の削減、創薬の活性化、患者への貢献、日本の製薬産業の活性化などをあげ、日本国内での導入に期待感を表明した。