アステラス ビッグデータ活用の専門機能を新設 米州本社内に 日本にも設立へ
公開日時 2015/08/03 03:50
アステラス製薬は7月31日、医療関係ビッグデータの有効活用を推進するため、米国イリノイ州にある米州本社に「リアルワールドインフォマティクス機能」を7月1日付で新設したと発表した。これまで各地域、各機能・部門で行っていたビッグデータ分析やその活用をひとつの専門機能に集約することで、効率的に、部門を横断した効果的な戦略の立案につなげる。同機能の機能長にはNathan R.Crisel氏(前米州本社経営戦略企画ディレクター)が就いた。同機能は今後、日本など各国・地域にも立ち上げる。
同社は、「昨今の変化する医療環境の中の“real-world data”、いわゆるビッグデータの活用は研究・開発から生産・販売にいたるバリューチェーンの全てに関係する戦略上の重要課題のひとつになってきている」とし、ビッグデータ活用を最大化するため、ひとつの専門機能を設けることにしたとしている。同機能ではデータの入手、管理、解析、個人情報の保護、必要なデータの品質チェック・品質保証などを行う。
同社広報部は本誌に、同機能のイメージとして、例えばこれまでマーケティング部門が患者データを分析・活用していたところを、今後は研究から販売までを一気通貫でデータ分析するなどして新たな価値を創出していくことになる、と説明した。