アステラス製薬 萎縮型AMDにおけるGA進行抑制薬・アイザベイを発売 千寿製薬と共同販促
公開日時 2025/11/28 04:50
アステラス製薬は11月27日、萎縮型加齢黄斑変性(萎縮型AMD)における地図状萎縮(GA)の進行抑制を適応とする補体因子C5阻害剤・アイザベイ硝子体内注射液(一般名:アバシンカプタド ペゴルナトリウム)を発売した。この適応を持つ日本初の治療薬。アステラス製薬にとって眼科領域は新規参入となるため、眼科領域に強みを持つ千寿製薬と販売パートナーシップ契約を締結したこともこの日、明らかになった。アステラス製薬によると、同剤を両社で共同販促する。
◎千寿製薬は「アイザベイの最大化につなげるための強力なパートナー」
アステラス製薬は本誌に、千寿製薬をパートナーに選んだ理由について、「千寿製薬は長年、眼科専従の会社として実績を築いており、眼科の医療関係者からも高い信頼関係を持っている」ためと説明した。そして、「当社が眼科領域に参入してアイザベイの最大化につなげるための強力なパートナーであると考えて、この度、販売パートナーシップを組むことにした」と述べた。
アイザベイは、C5タンパク質を標的とすることによって網膜細胞の変性を引き起こす補体系の活性を低下させ、GAの進行を遅らせると考えられている。GAは加齢黄斑変性(AMD)の一病態であり、不可逆的な視力低下を引き起こす可能性がある。
薬価は2mg0.1mL1瓶で14万2522円。用法・用量は、「アバシンカプタド ペゴルナトリウム2mg/0.1mL(リンカーを含むオリゴヌクレオチド部分として)を初回から12カ月までは1カ月に1回、硝子体内投与し、以降は2カ月に1回、硝子体内投与する」。承認条件として、「本疾患の患者を対象に実施中の国内臨床試験については、当該試験成績を速やかに提出するとともに医療現場に適切に情報提供すること」などが課された。