Meiji Seika ファルマ 開発中のパーキンソン病治療薬safinamideを導出 エーザイに
公開日時 2017/04/06 03:50
Meiji Seika ファルマとエーザイは4月5日、Meijiが日本で開発中のパーキンソン病治療薬safinamide(開発番号:「ME2125」)について、日本とアジアにおける商業化に関するライセンス契約を締結したと発表した。日本ではMeijiが現在、レボドパ併用下の治験を日本でフェーズ2/3を実施しており、2018年後半の承認申請を目指している。同社は今後も開発を進め、承認を取得した後、エーザイが販売する。
Meijiは中枢神経も重点領域の一つだが、製品は抗うつ薬など精神科領域が中心。そこでパーキンソン病治療薬も扱うエーザイに導出することで、safinamideのプレゼンスを高め、製品の価値の最大化につながると判断した。Meijiは既存重点領域に集中する。製造はMeijiが行う。
Safinamideは、選択的なモノアミン酸化酵素 B(MAO-B)阻害作用により、神経伝達物質であるドパミンの分解を抑制し、ドパミンの脳内濃度維持を助ける。ナトリウムイオンチャネル阻害作用やグルタミン酸放出抑制作用を有することから、ドパミン作動性作用と非ドパミン作動性作用を併せもつ新たな治療薬として期待されるという。
契約に伴い、Meiji はエーザイから、契約一時金と開発段階に応じたマイルストンならびに販売ロイヤルティを受け取るが、金額は非開示。同剤は、イタリアのニューロン・ファーマシューティカルズが創製したもので、2011年にMeijiとの間で日本およびアジアにおける独占的な開発、製造および販売に関するライセンスで合意していた。海外ではXadago の製品名で、欧州11カ国で販売し、米国では17年3月に承認されている。