エーザイ 不眠障害治療薬レンボレキサントを承認申請
公開日時 2019/03/08 03:50
エーザイは３月７日、不眠障害治療薬としてレンボレキサント（開発番号「Ｅ2006」）を承認申請したと発表した。同社が創製した新規低分子化合物。覚醒や睡眠に関与するオレキシン神経伝達に作用し、伝達を阻害することで睡眠導入や睡眠維持を図ると考えられている。
申請に用いたフェーズ３試験「SUNRISE１試験」では、55歳以上の患者1006人を対象に、ゾルピデム酒石酸塩徐放性製剤と、就床から入眠までの時間（睡眠潜時）を主要評価項目に比較。その結果、レンボレキサント（5mg、10mｇ）群はゾルピデム6.25mg群、プラセボ群に対して有意に優れていた。
また、「SUNRISE２試験」では、日本を含むグローバルにおいて、入眠困難、睡眠維持困難のいずれかまたはその双方を伴う18歳から88歳の患者949人を対象に行った。最初の６カ月、レンボレキサント（5mg、10mｇ）またはプラセボを投与し、睡眠潜時を主要評価項目に、患者の主観評価により評価した。その結果、レンボレキサント群は、投与6か月における入眠および睡眠の維持について、プラセボ群と比較して統計学的に有意に改善した。
なお、軽度、中等度アルツハイマー病／認知症に伴う不規則睡眠覚醒リズム障害（ISWRD）を対象としたフェーズ２を実施中という。