第一三共 エンハーツでHER2陽性乳がんの術後薬物療法の追加を一変申請
公開日時 2026/03/03 04:49
第一三共は2月27日、抗HER2 ADC・エンハーツ点滴静注用(一般名:トラスツズマブ デルクステカン)について、HER2陽性乳がんにおける術後薬物療法に係る効能・効果を追加する一変申請を行ったと発表した。今回の申請は、術前療法後のHER2陽性乳がん患者を対象にエンハーツとT-DM1(トラスツズマブ エムタンシン)を比較したグローバル第3相臨床試験(DESTINY-Breast05)の結果に基づく。
DESTINY-Breast05試験の結果は、2025年10月開催の欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2025)で発表された。それによると有効性は、術前療法後に乳房または腋窩リンパ節に浸潤性残存病変を有する再発リスクの高いHER2陽性乳がん患者(1635人)において、主要評価項目である無浸潤疾患生存期間について、エンハーツ投与群がT-DM1投与群に対し、浸潤性疾患の再発または死亡のリスクを53%低下させ、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。3年無浸潤疾患生存率は、エンハーツ投与群で92.4%、T-DM1投与群で83.7%だった。
安全性は、新たな懸念は認められず、エンハーツの他の試験と同様の傾向だった。グレード3以上の有害事象は、エンハーツ投与群50.6%、T-DM1投与群51.9%にみられた。間質性肺疾患(ILD)については、エンハーツ投与群の9.6%がILD独立判定委員会により本剤と関連のあるILDと判定され、グレード1が16人(2.0%)、グレード2が52人(6.5%)、グレード3が7人(0.9%)、グレード5(死亡)が2人(0.2%)だった。T-DM1投与群におけるILDは1.6%で認められ、グレード1が8人(1.0%)、グレード2が5人(0.6%)だった。