武田薬品 経口OX2R選択的作動薬・oveporextonを承認申請 ナルコレプシータイプ1を対象疾患に
公開日時 2026/03/05 04:50
武田薬品は3月4日、経口オレキシン2受容体(OX2R)選択的作動薬・oveporexton (開発コード:TAK-861)について、ナルコレプシータイプ1(NT1)を予定される効能・効果として日本で承認申請したと発表した。oveporextonは厚労省からNT1において先駆的医薬品及び希少疾病用医薬品の指定を受けており、優先審査される。
NT1は、脳内のオレキシンの欠乏により発症する慢性かつまれな神経疾患で、日中の過度の眠気や情動脱力発作(カタプレキシー)を特徴とする。これにより身体的・認知的・心理社会的な側面に幅広い影響が生じ、就労や学業、社会的な関わりなど、生活のさまざまな場面に深刻な影響を及ぼすことがある。既存の治療選択肢があるものの、多くのNT1患者が依然として症状を抱えており、日常生活全般に大きな制約を受けている。
oveporextonは、同社の湘南研究所で創出された化合物で、NT1を引き起こすオレキシンシグナルの低下に着目し、その回復を目指して設計された経口OX2R選択的作動薬。同社は、「NT1に対するファーストインクラスの治療薬となる可能性を有する」としている。
今回の申請は、主にNT1患者を対象にプラセボと比較評価した国際共同第3相臨床試験(FirstLight及びRadiantLight)を含む包括的なデータパッケージに基づく。
FirstLight(TAK-861-3001)とRadiantLight(TAK-861-3002)の両試験ともに、NT1の幅広い症状に該当するすべての主要評価項目および副次評価項目においてプラセボと比較して統計学的に有意な改善が示され、12週時点では、すべての用量群(1mg1日2回/2mg1日2回)でp値は<0.001だった。oveporextonの忍容性は概ね良好で、主な有害事象は不眠、尿意切迫および頻尿だった。