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米FDA 難治性多発性骨髄腫治療薬Xpovioを承認

公開日時 2019/07/09 03:50
米食品医薬品局(FDA)は7月3日、米Karyopharm Therapeutics社の再発もしくは難治性多発性骨髄腫(RRMM)治療薬Xpovio錠(セリネキサー)を承認した。

Xpovioは、経口核外輸送タンパク質阻害剤と呼ばれる薬剤である。核外輸送タンパク質は、腫瘍を抑制するタンパク質を細胞の核内から核外に輸送する働きする。腫瘍抑制タンパク質を核外に送ることで、腫瘍抑制タンパク質の機能を抑え、がん細胞増殖を促す。このため、同剤は、核外輸送タンパク質の働きを阻害することで、がん細胞の増殖を抑える。

同剤の適応は、RRMMで、少なくとも4つの前治療を受療したか、当該疾患が少なくとも2つのプロテアソーム阻害剤、少なくとも2つの免疫調整剤および抗CD38モノクローナル抗体の治療に耐性がある場合となっている。ステロイド製剤デキサメタゾンとの併用での承認である。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRichard Pazdurがん拠点センター長兼血液・腫瘍製品部部長は、「多発性骨髄腫(MM)に対しては、治癒する方法はないが、そのがんを標的として成長を遅らせるFDA承認の治療法はある。残念ながら、時間が経って、患者はすべての治療を尽くし、結局、進行してしまう場合もある」と指摘したうえで、「もはや使える治療法がないMMに対する治療選択肢を本日、FDAは迅速承認した」と同剤の登場を歓迎した。FDAは、同剤に対して迅速審査および希少疾病薬の指定を行った。


Karyopharm Therapeutics社のSharon Shacham創立者、社長兼最高科学責任者(CSO)は、「過去10年にわたって、新規作用機序を持ったXpovioの発見、開発およびFDA承認の確保に向けて、臨床試験では患者、介護者、医師を含む多数の人々およびKaryopharmの多くの人々の献身を必要とした」と述べたうえで、「我々は、この重要なマイルストーンに貢献した皆さんに深く感謝したい。がん患者の生活改善のために次の段階に進んでいきたい」と今後の抗がん剤開発に意欲を示した。

同剤については、小野薬品が2017年10月にKaryopharm Therapeutics社と提携、すべてのがん種を対象に日本、韓国、台湾、香港およびASEAN諸国での独占的開発・商業化権を取得している。
 


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