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日本イーライリリー ヤングケアラーの支援活動を開始 NPO法人ふうせんの会と契約 社内講習会を開催

公開日時 2022/09/06 04:50
日本イーライリリーは9月2日、ケアの必要な家族を子どもが日常的にサポートする「ヤングケアラー」の支援活動を開始すると発表した。ヤングケアラーの支援団体である特定非営利活動法人ふうせんの会とパートナリング契約を締結。同日、神戸本社に招いて、社員向けの講習会やチャリティーウォークイベントを開催した。同社広報部は、「医療従事者とのつながりを生かし、親の通院に同行する子どもに対して啓発を行うなど、製薬企業の組織力を生かした取り組みなどに発展できればと考えているが、1社ではカバーできる領域や医療機関に限りがあるのが現状だ。ゆくゆくは業界全体の取り組みに広がるといい」と話している。

◎元ヤングケアラーの経験から学ぶ

同日の講習会では、元ヤングケアラーの大学生、原田伊織さんが自らの経験を語った。原田さんは、高校生の時にうつ病との診断を受けた母をサポートした経験を振り返り、「当時は、自分のやりたいことを制限されているような感覚になった。ヤングケアラー一人ひとりがケアとやりたいことのバランスをとれるような社会ができるといいと考えている」と訴えた。

NPO法人ふうせんの会の濱島淑恵代表理事(大阪歯科大学医療保健学部教授)は、「ヤングケアラーがケアをする家族には何らかの疾患を持っているケースが多い。製薬企業には、専門的な知識の提供や社会への発信などの支援を期待したい」と強調した。また、「ヤングケアラーは、学校と家だけなど、世界が狭くなってしまうという傾向がある。企業とのコラボレーションが社会との接点の1つになればと考えている」と述べ、期待感を示した。

◎9月はボランティア活動推進月間「リリージャパン・デイ・オブ・サービス(DOS)」実施

同社は、9月を社員のボランティア活動を促進するプログラム「リリージャパン・デイ・オブ・サービス(DOS)」の期間に充てている。期間中に、全国各地の社員が家族やチームでヤングケアラーについて意見交換を行うほか、社員に対し、チャリティーウォークへの参加を促していく。チャリティーウォークでは、歩いた距離に応じた金額を募金し、ふうせんの会など支援団体の活動に生かしてもらう考え。取り組み内容は、社内SNSを通じて共有するほか、10月には報告会を開催予定。この場にもふうせんの会を招いてディスカッションを行い、今後の継続的な活動方針を決めていく。シモーネ・トムセン社長は講習会の冒頭、「ふうせんの会とともに、未来を支える子どもたちのために貢献していきたいと思う」と挨拶した。
 
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