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米FDA Precigen Inc社の免疫療法Papzimeosを承認 再発呼吸器乳頭腫症で初めて

公開日時 2025/08/21 04:49
米食品医薬品局(FDA)は8月14日、米Precigen Inc社の非複製アデノウイルスベクターベースの免疫療法Papzimeos(zopapogene imadenovec-drba)について、成人における再発呼吸器乳頭腫症(RRP)の適応で承認した。同療法は、RRPに対する初めての免疫療法となる。従来は外科的処置を切り返すしか治療法がなかった。

RRP は、持続性のヒトパピローマウイルス (HPV) 6型 あるいは 11型の 感染によって引き起こされる希少な慢性疾患であり、気道 (最も一般的には喉頭)に良性腫瘍の増殖を招来する。同疾患は、声の変化、呼吸困難、気道閉塞などの症状を呈する。

Papzimeosは皮下注射による投与で、RRP の病因物質である HPV 6 型および 11 型に感染した細胞に対する免疫応答を刺激するように設計されている。同治療法は、外科的介入の繰り返しに依存してきた既存治療法とは異なる新規作用機序を提供する。米国では毎年推定1000人が新規に同疾患と診断されている。

FDAは、同剤に対して、優先審査、希少疾病用医薬品および画期的治療薬(BT)の指定を行った。同剤の承認は、シングルアーム、オープンラベル試験の結果に基づいて行われた。

FDA生物製剤評価研究センター(CBER)のVinay Prasad所長は、「医薬品の承認にランダム化試験が必ずしも必要というわけではなく、この承認はその方法の証明となる」と述べたうえで、「FDAは常に、特定の医療製品や疾患に対する正しい臨床研究を求めている。何千万人もの健常人に提供される製品に対する私たちの要件は、希少疾患を持つ最大で数百人あるいは数千人の患者に提供される製品とは異なる」とコメントした。

PrecigenのHelen Sabzevari社長兼CEOは、同疾患の治療法が1世紀以上、手術しか治療法がなかったことを指摘したうえで、「本日は、歴史的転換点を刻んだ。Papzimeosとその広範な適応の画期的な承認によって、すべての成人のRRP患者はこの疾患の根本原因を標的とした初めてかつ唯一の承認治療法にアクセスする資格がある」と述べた。さらに、「このマイルストーンは、我々のAdenoVerseプラットホーム技術と発見から承認までについての業界の標準よりかなり迅速に新規治療法を前進させる我々チームの秀でた能力を確認するものである」と自負した。
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