田辺三菱 品質試験一部未実施の足利工場 担当管理職を交代
公開日時 2011/02/08 04:00
田辺三菱製薬は2月7日、1月下旬に発覚した品質試験を一部未実施だったにもかかわらず試験記録を作成して製品出荷した問題で、この問題が発生した同社子会社「田辺三菱製薬工場」の足利工場の品質管理部長の人事を発表した。新部長には田辺三菱製薬で製剤研究などを行うCMC研究センター分析研究部長の土屋享氏が2月14日付で就任し、今回の問題への対処と早急な業務改善を実行する。同社は、「(問題が発生した)管理職の刷新が急務と判断した」とコメントしている。なお、土屋享氏は、田辺三菱の土屋裕弘社長とは親戚関係にない。
品質試験一部未実施問題の対象製品は、慢性動脈閉塞症などに用いるリプル注、パルクス注(リプルと1物2名称製剤で、大正富山医薬品が販売)、関節リウマチに用いるリメタゾン静注、敗血症、肺炎などに用いるパズクロス点滴静注液。対象製品の出荷時期は製品によって異なるが、全体では08年5月~10年9月までで、おおよそ200万本。すでに自主回収している。