製薬協・透明性GL 講師謝金や原稿執筆料 個別金額を含む医師名の開示を1年先延ばし

公開日時 2013/03/22 04:02
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日本製薬工業協会は3月21日、製薬企業から医師らへの資金提供内容を公開する「透明性ガイドライン」(GL)の運用を一部変更すると発表した。講師謝金などを含む「原稿執筆料等」の公開内容のうち、当初は医師名と個別金額も、2012年度支払い分を13年度に開示する方針だったが、これを1年先延ばしにすることにした。日本医師会や日本医学会から、透明性GLの内容が医師に十分理解・浸透していないとの指摘を受けての措置となる。

「原稿執筆料等」は、▽講師謝金▽原稿執筆料・監修料▽コンサルティング等業務委託費――の3項目で構成される。当初のGLでは、3項目それぞれについて、「○○大学(○○病院)○○科○○教授(部長):○○件○○円」と個別金額までわかるものを、前年支払い分を13年度から開示する予定だった。今回、これを見直し、13年度の開示では、3項目それぞれについて、「年間総額○○円」と、その提供先の所属と氏名(○○大学(○○病院)○○科○○教授(部長))を全て羅列する方式にすることにした。

製薬各社のMRは13年度からの全面開示に向け、12年度から、プロジェクトごとに医師らから開示に関する同意書を取得している。製薬協は、これまでに取得している同意書の効力について、今回の運用見直しがあっても、「基本的に同意書を改めて取得する必要はない」と効力があるとのスタンスだが、医師によっては運用内容が変わることから改めて同意書を求めるケースも考えられるとしている。

2014年度から当初GLで運用 各社MRに「もう一度、丁寧な説明を」

14年度からの開示内容に関しては、製薬協はこの日の総会後の会見で、当初のGLの通り、医師名と個別金額を開示することで日医らと合意ができていると説明した。しかし、透明性GLによる各種資金提供内容の開示は13年度から始まる。製薬協や各社への問い合わせや、風評被害があった場合は、日医らとその内容を共有していくことも確認されており、14年度以降の開示内容には流動的な側面があるともいえそうだ。

また、今回の「原稿執筆料等」の詳細開示の1年先延ばしの大きな原因のひとつが、透明性GLが医師らに十分理解・浸透していないとの指摘だ。製薬協の仲谷博明専務理事は会見で、「(MRによる)これまでの同意書の取得にあたり、ケースによっては、必ずしも丁寧な説明ではなかったとの指摘も寄せられている」とし、14年度からの透明性GLの全面実施に向けて製薬各社やMRに、「もう一度、丁寧な説明を願いたい。製薬協としても、今回の見直し内容を含めたGLをツールとして用意したい」と業界を挙げて透明性GLを浸透させる必要があるとの認識を示した。製薬協としては広告掲載や各種セミナーを開催する予定という。

なお、仲谷専務理事は透明性GLのねらいなどについて、「(製薬企業と医師らとの)透明性を高めることが国民・患者の医療に対する安心感や信頼感を高めることにつながる。このことは日本医師会、日本医学会と共通認識だが、(医師側に)十分理解いただけていないとの指摘があり、この1年間に、懸念払拭に相互に取り組みたい」と語った。日医や日本医学会などとは今後も会合を持って透明性GLを検討していくが、今回の「原稿執筆料等」の検討の際に話題となった利益相反の主軸のひとつである「研究開発費等」に関する資金提供の公開範囲については、拡大を含めて検討していくことになるという。

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