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参天製薬 23年度決算は売上高・コア営業利益が過去最高を達成 業界変化踏まえて中計立案へ

公開日時 2024/05/10 04:48
参天製薬の伊藤毅代表取締役社長兼CEOは5月9日の2023年度決算説明会で、売上高とコア営業利益が過去最高を達成したと発表した。その要因として、▽後発品上市の後ろ倒しにより日本事業への影響が少なかった▽海外事業が想定以上に力強く成長した▽米州の合理化を含む構造改革が想定を上回る規模で前倒しで完了した―を挙げた。業績好調を背景に、24年度中に25年度をスタート年とする新たな中期経営計画(中計)を立案する考えを明らかにした。

◎米州事業合理化含む構造改革前倒しで完了 23年度に150億円の収益改善効果を創出


同社が24年4月に公表した中計(23~25年度)では、最終25年度の目標数値として、売上高2800億円、コア営業利益560億円を掲げた。また、米州事業の合理化を含む様々な構造改革により25年度に150億円規模の収益貢献を目指すとした。23年度にこの目標数値を前倒しで実現し、24年度予想もおおむね目標を上回る見込みとなった。また、米州合理化を含む構造改革を前倒しで完了し、23年度に150億円の収益改善効果を創出した。24年10月開始の長期収載品の選定療養制度の影響等の環境変化もあることから、25年度からの新中計を策定する方針を決めた。

伊藤社長は「日本の環境が少し変わるという面がある一方、中期的に期待していた製品の開発が順調に進んでいること、さらには今日の時点ではこういう契約を締結したという発表はできていないが、インオーガニックな事業開発の案件も一つ、二つということではなく、いま具体的な協議もかなり進んで行っている部分がある。24年度中にある程度、締結しましたという説明をできるのではないかと期待している。こういった成果も織り込んで、これからの成長の姿というものを示したい」と述べた。

◎23年度売上高 8.2%増の3020億円、コア営業利益が41.9%増の628億円

23年度連結業績は、売上高が前期比8.2%増の3020億円、コア営業利益が41.9%増の628億円だった。地域別に売上高を見ると、日本は1.0%減の1756億円、海外は24.3%増の1264億円となっており、中国、アジア、EMEAがいずれも2桁増収となった。日本の主要製品では、アレルギー性結膜炎治療薬・アレジオン(LX含む)が12.3%減の293.05億円、ドライアイ治療薬・ジクアス(LX含む)が22年11月発売のLX(持続製剤)の寄与もあり23.5%増の200.84億円となった。網膜疾患治療薬・アイリーアは、22年5月に中外製薬の競合品バビースモが発売されたが、2.0%増の727.16億円と増収を確保した。

24年度連結業績予想は、売上高が1.6%減の2970億円、コア営業利益が12.4%減の550億円。地域別に売上高を見ると、日本は6%減の1646億円、海外は6%増の1310億円を予想する。日本の長期収載品の選定療養制度の影響について、中島理恵チーフ・オペレーティング・オフィサー(COO)は「11成分17品目が対象になる。24年度にはコア営業利益を20億円程度押し下げる要因と考えている」と説明した。

◎アレジオンLX、アイリーア 後発品やBS参入で売上減の見通し

国内主力製品の売上予想は、アレジオン(LX、眼瞼クリーム含む)は、24年3月に承認を取得した眼科用クリーム製剤の5月薬価収載を予定しているが、LX(持続製剤)の後発品の24年12月の薬価収載を予想し、6.2%減の275.02億円を見込んでいる。ジクアス(LX含む)は、従来製剤に対して24年4月に後発品が参入しており、19.7%減の161.23億円を見込む。アイリーア(8㎎製剤含む)については、24年4月に8㎎製剤を発売したが、24年度第3四半期(10~12月)のバイオシミラー(BS)参入を予想し、3.8%増の754.67億円を見込む。

このほか、23年7月に後発品が参入した緑内障・高眼圧症治療薬・タプロスは40.8%減の35.15億円、同年9月に後発品が参入した同・タプコムは29.8%減の15.39億円を予想している。

26年度以降の成長をけん引する製品と位置付ける、小児における近視の進行を抑制する非選択的ムスカリン受容体拮抗薬・アトロピン硫酸塩(STN1012700/DE-127)は、24年2月に国内承認申請しており、24年度の承認取得、25年度の上市を目指す。

また、眼瞼下垂を適応として開発中の直接作用型αアドレナリン受容体作動薬・オキシメタゾリン塩酸塩(STN1013800)は24年度に国内承認申請し、26年度の上市を目指す。両製品とも自由診療での展開を予定。現中計の中で、ピーク時のグローバル売上高は、近視が 600億円、眼瞼下垂が450億円としている。

【23年度連結業績(前年同期比)24年度予想(前年同期比)】 
売上高 3019億6500万円(8.2%増)2970億円(1.6%減)
コア営業利益 627億7800万円(41.9%増)550億円(12.4%減)
営業利益 385億4100万円(—)445億円(15.5%増)
純利益 267億300万円(—)335億円(25.5%増)

【国内主要製品売上高(前年同期比)24年度予想、億円】
コソプト配合点眼液 39.55(46.75)26.97
タプロス点眼液 59.37(77.61)35.15
タプコム配合点眼液 21.92(26.49)15.39
トルソプト点眼液 8.72(9.80)7.51
エイベリス点眼液 43.45(39.05)43.67
ジクアス点眼液(LX含む)200.84(162.59)161.23
ヒアレイン点眼液 51.84(57.18)35.19
アレジオン点眼液(LX、眼瞼クリーム含む)293.05(334.00)275.02
アイリーア硝子体内注射液(8mg製剤含む)727.16(712.57)754.67
クラビット点眼液 11.26(12.85)6.65

一般用医薬品 100.96(95.95)100.37
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